西沢渓谷

【はじめに】

こちらのページでは、山梨・埼玉境の山梨側、山梨市三富の「西沢渓谷」の大人ハイキング情報を、注意点や見所と共に紹介致します(いつも通り、「大人散策」としたかったのですが、「散策」のレベル感ではなく「ハイキング(難易度は低くも登山?)」のレベル感なので…)。

皆様は、西沢渓谷ってご存じですか? 自然豊かな環境でハイキングを渓谷美と共に楽しめる笛吹川最上流部付近の景勝地(谷道の川は笛吹川ではない様ですが…)で、新緑も美しいのですが、秋の紅葉は格別。多くのハイカーが脚を運ぶ人気のスポットだと認識しています。渓流沿いの美しい水の流れは、非常に心を奪われるのもので、かなりの水量がある渓谷に、特徴的で芸術性すら感じる滝や浸食された花崗岩の岩もあり、神秘的な魅力を感じてしまう、散策していて飽きないコースです。特に、「日本の滝百選」にも選ばれた七ツ釜五段を筆頭に、必見の価値がある滝や、面白い岩も多くあり、いつ行ってもワクワクしてしまうほどです。

また、七ツ釜で付近で折り返し、少し山道を登って山の中腹を歩くコースもありますが、そこからの景色は爽快感があり、大自然の中を歩いている事を実感できるので、命の洗濯をしている感覚にすらなってしまいます。つまり、大自然の中で、山・川と言った自然を大きなスケールで感じ、心を癒してくれるスポットが、西沢渓谷だと思っております

こちらのページでは、そんな西沢渓谷を大人散策するにあたり、予め抑えておきたい、アクセス情報や服装、ハイキングルート、それぞれの注意点、見所といった情報をまとめさせて頂き、皆様の大人散策にお役立ちできればと思っております

【西沢渓谷を大人散策するにあたっての注意事項】

西沢渓谷は、上記記載の通り、大自然の中にある非常に魅力的なスポットです。しかし同時に、大自然の中と言う事は、それなりの危険もある事は、重々ご承知おき頂きたいところです。何年か前の夏(前々回の訪問時)に参らせて頂いた際、まるでビーチに遊びに来たような格好で、サンダル履きのカップル(それなりの年:40代くらい?)を見ました。こんな事言ってはいけないかもしれませんが、自然の怖さをわきまえないその姿には、見ていて腹立たしさすら感じてしまいました。「そんな格好でケガしても、歩けなくなっても、誰も助けてくれないよ…」と言った感じです。

魅力的で、多くの人が訪れているスポットですが、大自然の中のハイキング(難易度は低くも登山レベル?)には変わりはありませんので、しっかりした準備の元、お出かけ頂ければ幸いです

■ アクセス / 駐車場

西沢渓谷にアクセスするには、車・バスのいづれかで、西沢渓谷の入口まで、まずは行く事になると思います。勿論、最寄りの駅(中央本線・塩山駅/山梨市駅)から歩いて行っても良いと思いますが、20㎞以上あると思うので、電車を利用されるのであれば、バスで西沢渓谷入口までは行かれた方が良いと思います(タクシーであれば、尚問題ないかもしれませんが…)。しかし、バスの本数は限られますので、自家用車でのアクセスが一般的な印象です。

故に、車でのアクセスを前提に記載いたしますと、埼玉方面から行くと、秩父にある三峯神社の更に奥、140号線で雁坂峠を越えた先にあり、中央道からのアクセスであれば、勝沼ICや一宮御坂ICからのアクセスも可能です。勝沼・一宮、秩父方面、いずれからのアクセスであっても、140号線を行けばたどり着きますので、経路は大きな問題は無いと思います(私達夫婦の場合は、居住地が川越なので、中央道ルートも秩父ルートもほとんど時間に違いは無いので、高速料金がかからず、渋滞に巻き込まれる可能性の少ない秩父方面からのアクセスで参らせて頂くケースがほとんどです)。

しかし、問題は駐車場紅葉のシーズンは、かなり混み合うので、駐車場の確保は意識された方が良いと思います駐車場は多く分けて2つ。一つは、西沢渓谷入口付近の市営駐車場(50-60台くらい可能)。もう一つは、道の駅(みとみ)の北側にある駐車場(150台くらいは行けそう)。正確な場所は、最下部の地図でご確認頂きたいのですが、それぞれ基本無料も、トップシーズンの紅葉の時には、有料(確か500円だった記憶)になりますので、ご了承ください。しかしそれよりも問題なのは、「駐車場の空きが有るか無いか…」。トップシーズンは、それなりの混雑で、9:00位で満車になってしまう可能性を想定されて置いた方が良いと思います。

そんな中で、私達夫婦がとる作戦は、「2番手作戦」。こちらの西沢渓谷にお邪魔する際は、別記事でも紹介させて頂きましたお気に入りの宿「山縣館」もしくは「坐忘」に宿をとるのですが、チェックインは15:00西沢渓谷の大人散策時間は、(私達夫婦の場合は)大体3時間ちょっと逆算すると、「11:00~12:00くらいについて、3時間ちょっと歩いて、15:00過ぎにチェックインする」と言うのが、私達夫婦のパターンです。言い換えると、11:00~12:00くらいに到着すると、第一陣の早朝組が戻ってきて、丁度駐車場に空きが出るケースが多いのです。それも、早朝組は、基本、道の駅の駐車場ではなく、(ハイキングコースに近い方の)市営駐車場駐車するので、それを狙って行くようにしており、これまで4・5回、このパターンで行って、無敗。勿論ダメな可能性も出て来るかもしれませんが、その時は「今日は行ってはいけない日なんだ!」と言い聞かせてハイキングを中止する覚悟で、開き直って行くようにしていますが、今のところ、全てのケースで中止になる事はありませんでした。ちょっとリスクあるかもしれませんが、皆様も「2番手作戦」試してみてはいかがでしょうか?

■ 服装 / 持ち物

上記にも記載いたしましたが、大自然の山の中のハイキング(難易度低いかもしれないが登山?)です。舗装された道を歩く訳では無く、渓流沿いでは岩場、少し水で覆われた道、苔で滑りそうな道、急な階段(階段とは呼べない様な道もあります)とそれなりのアップダウンの谷道を進んでいく必要があります。故に申し上げたいことは、歩きやすい靴である事は勿論、②転んでも手が出る様に両手があけられるバック(リュック)、③足元が濡れる可能性があるので変えの靴と靴下、④季節によっては汗をかきますので着替え一式(③・④は、車に準備で良いと思いますが…)、⑤少量でもチョコレート等の食糧と水(水分補給用)、⑥天候や季節によりますがカッパや(特に紅葉の季節は)ちょっとした防寒具、といった物は最低限準備された方が良いと思います

事故を起こさない様にできる限り準備し、不測の事態(ケガして歩けなくなった等)に対しても、少しだけでも意識して備えて、こちらのコースのハイキングには、望まれた方が宜しいと存じます。言い換えますと、それだけ山の中のハイキングコースで、途中にお店がある訳でもないので、もし途中でケガしても、誰にも会わず助けてもらえない可能性があると言う事です。

■ ルート:谷道(渓流道)は、基本「一方通行!」

ルートは大きく分けて、①渓流に沿って進む「谷道(渓流道)」と②山の中腹を歩く「山道」に分けられると思います(本格的コースに入る前の広く歩きやすい道もありますが…)。「谷道(渓流道)」は、ちょっと注意が必要で、それなりに気を引き締めて進む必要があると思います。一方、②「山道」は、高さもありますので、勿論気を抜いてはいけませんが、比較的歩きやすい山道になっている認識です。

①「谷道(渓流道)」

渓流に沿って進む谷道(渓流道)は、道幅も狭く、アップダウンもあり、小さな沢が本流に流れ込んでいる場所もあれば、中には水に覆われている個所もあります。湿気も多いでしょうから苔が生え、滑りやすい所もあり、注意して進む必要があります。そういった事もあるからでしょうが、基本「一方通行」とされている様です。しかし、たまに、それを知ってか知らずかわかりませんが、この谷道(渓流道)を下ってくる人がおり、その人達の格好を見るに、多くの人がピクニックに来たような姿なので、準備不足により途中で引き返してきたんだろうと思います。不測の事態で引き返す必要に迫られて戻るなら仕方ないですが、無計画に何の準備もなくこのような行動をとるのは、正直多くのハイカーに対し、迷惑な行為と受け止められます

同時に、谷道(渓流道)は、美しい清流の流れや滝、おもしろい岩等、見所も多く、西沢渓谷の顔ともいえる道で、出来る事であれば、この美しい景色を楽しんで頂ければと思います。それが故、尚の事、谷道(渓流道)を行くのであれば、極力準備をし、一方通行の原則をなるべく守って進んで頂ければと思います。但し、無理は禁物です。これ以上は進むのは危ない(体力持たない)、ケガをした、体調が悪くなったと言う事態の際は、勇気をもって引き返す事もお忘れなく

②「山道」

山道の方は、比較的道幅もありアップダウンも少なく(基本、登り or 下りですが、それほど「急斜面」と言う事ではありません)、しっかりした道が続いており、歩きやすいコースが続いております。かつてのトロッコの跡も見られ、歴史も感じますし、視界の開けた景色を見れるポイントもあり、季節によってはシャクナゲ(5月初旬位)、紅葉(11月初旬位)を楽しむ事も出来ます。言い換えますと、標高の高い位置に道があるので、紅葉に見とれて道から落ちない様に気を付ける必要はありますが、谷道(渓流道)に比べ、比較的安心して歩けるコースになっています。但し、紅葉や、シャクナゲを楽しめても、西沢渓谷の顔とも言える渓流美は、ほとんどと言っていいほど見る事は出来ません。とは言っても、大自然を満喫できる事に変わりはございませんが…。

上記の様な自感じですので、皆様のご嗜好・体力/体調に合わせ、『谷道(渓流道)+「山道」にする』か、『「山道のみ」にする』か、ご判断頂ければと思います。

■ その他

以下参考までに、西沢渓谷のハイキングに付き、山梨市の観光協会のサイトの情報を共有します。

一瞬、このコースは、大したこと無い様な印象を持ってしまい方もいるかもしれませんので、記載するのですが、『必要な体力的にも、難易度的にも、「(簡単な)登山」と同じレベル感』である事を以下の画面キャプチャで共有します。

【西沢渓谷の大人散策における見所】

上記、ちょっとやかましい感じで注意事項を期待しましたので、こちらからは、本コースにおける特色を、「駐車場から谷道(渓流道)」:最下部の地図橙色の星印✪参照、「谷道(渓流道)」:最下部の地図青色の星印参照、「山道」:最下部の地図緑色の星印参照、に分け、それぞれの見所と共に、以下にご紹介します。尚、写真に関しては、これまでに訪問した写真をまとめて使用していますので、季節感に統一感が無い事、また、うまい写真が撮影できていなかった事から引用も利用している事、予めご了承いただけますと幸いです。

■ 駐車場から谷道(渓流道):最下部の地図橙色の星印✪参照

駐車場から谷道(渓流道)の入口の田部重治文学碑付近位までは、2㎞程で若干の登りですが、非常に歩きやすく、広く整備された道が続きます。途中、ナレイの滝、笛吹川ヌク沢等、水の流れも楽しめます

本格的なハイキング前のウォーミングアップ的要素が強い感じですが、大自然を感じる事も感じる事が出来る環境です。この先、おトイレはしばらくないので、先きに済ませ、谷道(渓流道)に入って行く事をおすすめします。

二俣吊橋で笛吹川を渡り、本格的な谷道(渓流道)に入って行きます

■ 谷道(渓流道):最下部の地図青色の星印参照

先にも記載しましたが、谷道(渓流道)は、基本「一方通行」です。写真の通り、道は狭くアップダウンもある上、足場の悪い所もありますので、十分に気を付けてお進みください

同時に、個人的には、この谷道(渓流道)は、西沢渓谷の顔とも言えるべき景色が随所に見られ、『「三重の滝」・「フグ岩」・「ウナギの床」・「人面洞」・「竜神の滝」・「恋糸の滝」・「貞泉の滝」・「母胎淵(欧穴)」・「カエル岩」といった滝も含めた水の流れやおもしろい形の岩』、『平地の川では見られない岩場を本当に削りながら水が流れるさま』を、中々のネーミングセンスの表札と共に、楽しみながら進む事が出来ます

そして、方杖橋を過ぎると、西沢渓谷で最も有名な、「七ツ釜五段の滝」が見えてきます。この滝の流れは、正に圧巻で、かなりの水量の滝で、迫力も十分ですが、その水の美しさと木々のコントラストは芸術性すら感じるもので、夏の新緑、秋の紅葉、いずれのケースでも、ハイカーを満足させてくれる事間違えないと思います。

そして、この「七ツ釜五段の滝」の先から、山の斜面(階段状に整備されています)を登り、「山道」の方に進んでいきます

■ 山道:最下部の地図緑色の星印参照

「七ツ釜五段の滝」から斜面を登りきると、小休止できるウッドデッキの様なスペースがあります(その傍らにはおトイレもあります)。ここで、本コースの折り返しとなり、今度は、比較的歩きやすい「山道」を下って行く事になります。大きくはありませんが、深い谷には、橋もかかっており、道の片側は深い谷になっているので気を付ける必要はありますが、比較的安心して進めると思います。

42号橋/しゃくなげ橋付近からは、木々が生い茂っていなければの前提ですが、七ツ釜五段の滝」を見下ろせるスポットがあり、林業で使われたと思われるトロッコの痕跡/説明看板/オブジェ、大展望台から正に目の前に迫る迫力ある山々、季節によっては(5月頭位)「じゃくなげ」の花を楽しむ事が出来ます。山道の終盤には、小さな神社ですが、「山の神」事、「大獄山那賀都神社があります。

「大獄山那賀都神社」の先を少し進めば、鎖のゲート(カワズ池付近)・笛吹川を越える橋が出てきて、すぐにハイキング開始時に通った、「ナレイ沢広場」に戻ってきます。「ナレイ沢広場」まで戻ってきた後は、広い整備された道を、駐車場まで戻り、本コースのハイキングは終了になります。

【最後に】

以上が、山梨市三富の西沢渓谷の大人散策情報を、注意点や見所と共に紹介申し上げた内容になります。

所要時間は、駐車場 ⇒ 広目の道 ⇒ 谷道(渓流道) ⇒ 山道 ⇒ 広目の道の経由で駐車場、のコースで、大体3時間~3時間半の行程です。私達夫婦の感覚としては、「早い訳でも遅い訳でも無いと思い、普通に回ってきて(途中で追い越される事も追い抜く事もほとんどなく)、このくらいの時間」と言った印象を持っています。しかし、通常それなりの距離を大人散策していますが、アップダウン・標高差があり、道も舗装路ではない事もある為か、それなりの疲労感で、温泉宿に直行し、温泉で回復をしている感じです(別記事で近場の温泉宿・武田信玄とかかわりの深い山縣館武田家の菩提寺・恵林寺に近い大人温泉宿・坐忘等の紹介もしております)。

同時に、雄大で美しい自然を感じ、コースを回りきった達成感は格別で、癖になってしまう心持に、いつもなってしまいます。 皆様も、西沢渓谷の美しく雄大な自然の中の大人ハイキング(散策とは言い難いです…)を、温泉と共に楽しんでみては如何でしょか?

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