積善館本館

【はじめに:四万温泉の概要】

本日は、「あのアニメのモデルにもなったと言われ、四万温泉の中でも最も歴史を感じさせてくれる認識の大人温泉宿『積善館』をご紹介」致します

ところで皆様は、「四万温泉」ってご存じでしょうか? 多くの方の回答は「Yes!」だと思いますが…。では「”四万温泉” の名前の由来」は、ご存じでしょうか? こちらも多くの方がご存じだと思いますが、ここは基本に忠実に Wikipedia の力を借りますと、以下の様にあります。

四万温泉(しま おんせん、旧字体:四萬溫泉)は、日本の群馬県吾妻郡中之条町四万(近世における上野国吾妻郡四万村、幕藩体制下の上州御料四万村)に所在する温泉である。三国山脈に発して南進する四万川の(吾妻川の支流)上流域に位置する。
名前は「四万の病を癒す霊泉」に由来するとの説があり、鎌倉時代から知られている古代に開湯されたと伝えられている (略) 
宮城県の峩々温泉、大分県の湯平温泉と共に、胃腸病に効く「日本三大胃腸病の名湯」と呼ばれてきた。上毛かるたでも「世のちり洗う四万温泉」と詠われている。また、四万温泉は古くから「草津の仕上げ湯」と呼ばれてきた。これは、強酸性の草津の湯(草津温泉)で湯治をした後、保湿・美肌効果のある塩化物・硫酸塩泉である四万温泉に滞在するのが定番になっていたことに由来する (略)

開湯伝説
開湯伝説は2つあるが、いずれも桓武天皇治世後半の延暦年間(782-806年、奈良時代末期~平安時代初期)に属する
・坂上田村麻呂説
桓武天皇の治世 (737-806) に征夷大将軍・坂上田村麻呂が蝦夷征討を行った時、奥州古道(国府街道)を国府─渋川宿─中之条─四万─木根宿─越後国浅貝宿という経路で移動しているが、四万の日向見(ひなたみ)で入浴したと伝えられており、これをもって四万温泉の開湯と考えられている (略)
・碓井貞光説
永延3年(989年、平安時代前期後半)、頼光四天王(らいこう してんのう。源頼光の四天王)の一人に数えられる碓井貞光(うすい の さだみつ)は、越後国(現・新潟県)から木の根峠/木根峠(きのねとうげ)/木根宿峠(きのねしゅくとうげ)を経て生国である上野国(現・群馬県)に入り、当地で夜を明かすことになった。夜もすがら、読経をしていて夢うつつになった夜半の頃、どこからともなく一人の童子が立ち現れて曰く、「汝が読経の誠心に感じて四万(よんまん)の病悩を治する霊泉を授く。我はこの山の神霊なり。」と。然して貞光が目醒めると、神託のとおり湧き出る温泉を見付けたという (略)

https://ja.wikipedia.org/wiki/四万温泉

積善館にお邪魔した後の帰り際、地元のお土産屋さんで、お土産を購入し、何気ない世間話をさせて頂いている際、「四万温泉は、4万の病に効くという言われから、四万温泉と言う名前になった」とお伺いしました。また、「よく比較に出されるのが、草津温泉で『草津の仕上げ湯』なんても言われている」ともお伺いした次第です。草津のお湯は確かに強く、「効くなー」と速攻で思える感があります一方、四万のお湯は、温度は熱いですが、じんわりと優しく効いてくる印象が確かにあり、「Wikipedia の言う通り!」とWikipedia を拝見し、思ったと同時に「桓武天皇の時代からあるってことは、1200年以上の歴史を持つ温泉なの? こんな歴史のある温泉が、魅力的でないはずがない!」と改めて思ってしまった次第です。

こちらのページでは、そんな「四万温泉」を代表すると言って良い認識の「積善館」に付き、記載いたします。すなわち、「あのアニメのモデルにもなったと言われ、四万温泉の中でも最も歴史を感じさせてくれる大人温泉宿『積善館』をご紹介」致します

【積善館の概要】

上記「四万温泉の概要」を抑えさせて頂きましたが、「四万温泉へのアクセス」や「積善館の概要」についても記載いたします。

四万温泉は、群馬県の中之条町にあり、最寄り駅は「吾妻線の中之条駅」。公共交通機関であれば、そこから「バス」で行く形になりますバスであれば「30分くらい」で中之条駅から四万温泉まで行ける認識です(15-16㎞位なので、歩けない距離ではないと思いますが、3時間以上はかかるのでないかと思います…)。また「車」であれば、東京方面からですと、渋川伊香保 IC で降りて(四万温泉に行くのであっても、渋川伊香保 IC でおります…)、353号線を進めば、1時間くらいで到着します。途中、メロディーラインなるものがあり、あの有名アニメの主題歌のメロディーが、一定速度で走行すると(「♪呼んでいる―…♪」って)聞こえてきます(聞こえてくる気がします…)。いずれにしましても、「公共交通機関」でも「自家用車」でも、アクセスはそんなに苦にならない印象を持っている次第です。

そして今回紹介する「積善館」ですが、なんと上記引用で記載させて頂きました「四万温泉」の項目の中にも以下の通り記載されております(「さすが積善館!」といった感じですが、引用長く、以下にサマリもまとめて折りますので、読まなくても大丈夫です…)。

(略) 積善館
新湯地区にある老舗旅館「積善館(せきぜんかん)」は、上野国吾妻郡四万村の名主を務めていた3代目(もしくは4代目)関善兵衛(せき ぜんべえ。通称:関善;せきぜん)が現在の場所に湯場と湯宿を造った元禄4年(1691年、江戸時代前期)をもって創業年としている。湯宿のほうは現存する本館の建物であり、ただし、現在の3階建てと違って当初は2階建てであった。その3年後の元禄7年(1694年)には旅籠宿として開業している。積善館の主人を務める関家当主は名跡「関善兵衛」を代々襲名しており、現在の当主(本名:関善平)は19代目である。
明治時代になって屋号が現在の「積善館」に改められている。これは15代目当主が「関善」と『易経』に由来する故事成語「積善の家には余慶あり」を掛け合わせて「館」を添えた命名である。1897年・1898年(明治30年・31年)頃には本館の3階が増築された。
1930年(昭和5年)に造られた「元禄の湯」は、中之条町の文化財に指定されている。1986年(昭和61年)には佳松亭が増築され、現在(※2010年代後期、2020年代前期)の佇まいが完成している。

積善館の本館の多くの部分は現存する日本最古の湯宿建築であり、「積善館本館」(1棟)の名称で群馬県の重要文化財に指定されている(1996年〈平成8年〉3月2日指定)。積善館の建物のうち前新(まえしん、1階は「元禄の湯」)と廊下橋は中之条町の文化財になっている。また、山荘は昭和の名工の手技を後世に伝える桃山様式の優れた建築であり、国の登録有形文化財に登録されている。
本館と、本館の前を流れる新湯川(あらゆがわ)に架かり、朱塗の欄干が目にも鮮やかな「慶雲橋(けいうんばし)」は、数々の映画のロケ地やモデルになってきた (略)
スタジオジブリの新作アニメ映画『千と千尋の神隠し』の2001年(平成13年)公開が発表されると、主要舞台として描かれている湯屋(ゆや)「油屋(あぶらや)」のモデルになったのではないかという噂が日本各地の温泉地などで立ち上がった。四万温泉もその一例で、積善館本館と慶雲橋がそうではないかという噂が口コミやファン(アニメファンもしくは温泉ファン)のブログを通じて広まった。とりわけ、本館の向新(むこうしん)は、昔は客室であったのが、1970年(昭和45年)頃に住み込み従業員の寮として使用されるようになったものであり、構造のみならず用途までもが作品と同じである。また、本館と山荘を結ぶ地下通路で、一番の人気スポットでもある「浪漫のトンネル」も、作中で異世界と現実世界を繋ぐ通路の役割を果たしているトンネルを想起させると注目された。そのうち、積善館をはじめ[45]、観光情報サイトなどでも、この件を売りの一つにするようになった。宮崎駿監督とスタジオジブリは日本各地の温泉施設をモデルにしたと認めながらも具体的に挙げた名は極わずかであり、その中に四万温泉は含まれていない。とは言え、積善館によれば、映画製作前に宮崎駿監督が宿泊しているとのことである。事の真相はともかくとして、積善館の景色と雰囲気が作中のイメージと重なるのは、ファンの認めるところであり、“巡礼”目的で訪れる観光客は珍しくない。なお、公式サイトや観光情報サイト等には、「実際にモデルになったかどうかは分からない」としたうえで「同アニメに通じる趣がある」と謳っているものと、「モデルになった」と謳っているものがあるが、ほとんど全てが何らかの形で謳ってはいる (略)

https://ja.wikipedia.org/wiki/四万温泉

少々引用が長くなってしまいましたので、簡単にまとめますと、

「積善館」は、1691年の江戸時代前期に創業したと言われる「四万温泉を代表する温泉宿」で、現在みられる「多くの部分で現存する ”日本最古の湯宿建築” の ”本館” の建物」は、群馬県の重要文化財に指定されて折り、「江戸期から現存し、明治期に3階部分が増築された建造物」であるらしい。また、1階部分に「元禄の湯」を備える「前新」は、目の前の「廊下橋」と併せて中之条町の文化財に指定されており、「山荘」は昭和の名工の手技を後世に伝える桃山様式の優れた建築であり、国の登録有形文化財に登録され、昭和の1986年には「佳松亭」が増築されている。更に、朱塗の欄干が目にも鮮やかな「慶雲橋」は、数々の映画のロケ地やモデルになってきたようで、スタジオジブリの『千と千尋の神隠し』の公開が発表されると、付近の建造物と併せて主要舞台として描かれている湯屋「油屋」のモデルになったのではないかという噂も生まれたらしく、本館と山荘を結ぶ地下通路で結ぶ「浪漫のトンネル」も、作中で「異世界と現実世界を繋ぐ通路の役割を果たしているトンネル」を想起させると注目されたらしい』

といった内容になった次第です。つまりもっと簡単に言ってしまうと「積善館は、単なる温泉宿という事ではなく、長い歴史を持ち、文化的側面にも魅力を備えた大人の宿で、”あのアニメ” を連想させる温泉宿」と言った理解になった次第です。

【積善館の様子:館内・お部屋 ・楽しみ方等】

積善館の建物は、大きく3つに分かれているようで、それぞれのコンセプトに基づいて、宿泊が出来る認識です。以下こちらのHP(https://www.sekizenkan.co.jp/spa/)から引用する館内図と共に簡単にご紹介致しますと、下の段から「300年以上の歴史があるらしい『本館』」、「中盤の昭和の初めに建てられた『山荘』」、「近代的な『佳松亭』」とある様です。今少しそれぞれの印象を記載しますと、以下の感じです。

■ 本館

江戸期からの建造物で、3階建てになったのは明治期との事。その為、歴史を感じる建造物で非常に味があるが、部屋は若干狭く、高級感がある訳ではない。しかし「湯治」的に長期滞在するには適していると思われ、元禄の湯も目の前であり「数泊以上を前提に、温泉と歴史を満喫するには、本館の選択が最適」と理解。

■ 山荘

昭和の初期に建てられた建造物との事で、客室に温泉(半露天)も引かれた部屋もあり、匠の技が光る「組子障子」や「欄間」の装飾はかなりの見応え昭和レトロを感じつつも「古き良き日本の高級温泉宿」といった雰囲気を醸し出しており、且つ現代的にアレンジした感じも受けるので、「ゆったりと、肩ひじ張らず、文化水準の高い建造物と温泉を満喫できるのが山荘」と理解するが、少々お高め…。

■ 佳松亭

昭和の終わり位に建てられた建物で、客室に温泉(半露天)も引かれた部屋もあり、「近代的な設備と洗練された大人の空間として非常に高級感があるのが佳松亭」と認識。特に「客室温泉露天が付いたお部屋」は、料金はお高めではあるが、それ以上の空間を提供してくれ「積善館の最高級バージョン」といった認識。

以上、個人的ではりますが、簡単に「本館」・「山荘」・「佳松亭」のイメージを記載させて頂きました。それぞれ趣が異なりますので、「皆様の宿泊における趣旨」に併せてご選択いただければと思いますが、そんな中で私達夫婦のおすすめは「山荘」。理由は簡単で「積善館の文化的側面を最も感じる事が出来、お部屋で温泉も堪能できる上、佳松亭よりは少しだけお安い」からです…。とは言いつつ、それなりの金額で、私達夫婦が基本とする「2-3泊の連泊」には、ちょっと金銭的に厳しい為、本館 & 山荘をセットで宿泊作戦で行くようにしています。つまり、「積善館に参った際のお楽しみ」は、①温泉(=お部屋の客室温泉露天 & 大浴場の「温泉合宿」)、②重要な建造物(=「本館とその周囲の建造物」や「浪漫のトンネル」を拝見する「館内の大人散策」)と思いますので、まずは「本館」でお世話になり、その日は「(勿論温泉にも入りますが)積善館を隅から隅まで歴史的側面で建造物(本館の建造物 & 浪漫のトンネル)を中心に堪能」し、翌日は「山荘」の客室に移って、「昭和の匠が残してくれた ”日本文化” を堪能しつつ、お部屋の温泉は勿論、本館の前にある ”元禄の湯”、佳松亭の奥にある ”杜の湯” も満喫する」と言った作戦』という事です。

私達夫婦がお世話になった際、「館内のツアー」をしてくださるサービスがあり、どのエリア(本館 or 山荘 or 佳松亭)に宿泊しても参加でき、「積善館の歴史」を含め「それぞれの建造物の説明」もしてくださいました。また、上記もう既に記載した 『本館と山荘をつなぐ「浪漫のトンネル」がまた素敵!。確かに「例のアニメにおける ”異世界への入口”」と言った雰囲気がある事納得できますが、始めて訪れる際は、館内結構広く・複雑な部分もある為、(本当に異世界に行ってしまわないように?)案内図を見ながら楽しんで回ってもらった方が良いかもしれません…。そして温泉。「元禄の湯」は、結構熱めのお湯だったので、長湯はできませんでしたが、このお風呂に浸かると「四万温泉に来たなー」という感じで、歴史ある建造物の中での湯あみは格別。「四万温泉」と「積善館」の主役は「元禄の湯」だと思った次第です。

本館 & 山荘をセットで宿泊作戦。いかがでしょうか?「積善館を最もリーズナブルに堪能できる!」と思った次第ですが…。

【最後に:プラスα情報=四万川上流の大人散策スポット・四万湖(=ダム湖)】

以上が、「あのアニメのモデルにもなったと言われ、四万温泉の中でも最も歴史を感じさせてくれる認識の大人温泉宿『積善館』をご紹介」申し上げた内容になります。

そして最後にプラスで紹介したいのが「四万湖」四万川の上流部には「ダム」があります(積善館の前を流れているのは、新湯川で、すぐ下流で四万川に合流します)。四万川の水は綺麗なので、想像できるかもしれませんが、「ダム湖=(四万湖)も本当に美しい」です。コバルトブルーの水面を見ていると、本当に癒される事間違えなしですし、ダム湖の一番奥側には、「綺麗な滝・しゃくなげの滝」もありましたので、是非脚を伸ばして頂きたいと思う次第です。ただ、「しゃくなげの滝」まで、5㎞程(往復10㎞位?)なので、歩いて行けないこともないと思いますが、高低差もあり、季節よっては熊も出る事もある様なので、車で行かれた方が良いと思います…。

四万温泉とその周囲は、温泉と綺麗な水に癒される事、間違えありません。また、積善館では、歴史ある建造物が、大人の好奇心を掻き立ててくれる趣を備えています。電車+バスでも、車でもストレスなくアクセスできる四万温泉。そんな「四万温泉の中心的なお宿・積善館」に、皆様も脚を運んで頂き、大人の時間を過ごしてみては、いかがでしょうか! (ちなみに、四万温泉の別の温泉宿・豊島屋も、別記事で紹介しています)

積善館 Web Site : https://www.sekizenkan.co.jp/

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