「スサノオによるヤマタノオロチ退治の神話」とは? ~日本神話の「超 概要理解」シリーズ⑤~

『日本略史 素戔嗚尊』に描かれたヤマタノオロチ(月岡芳年・画) スサノオ

【以下「はじめに」の前に…】

本文に入る前に、以下の動画を「無料版AI動画作成アプリ(ソフト?)」で、『ヤマタノオロチ退治の神話』に関する動画」作成してみました…。「なんとなーく」本記事の記載内容が見えると思いますので、ご興味ありますれば、まずはご参照ください。尚、ナレーションと漢字の読み仮名の修正方法が判りませんでしたので、ひらがな表記になっております事、予めご了承ください。

如何でしたでしょうか???

まずは、動画を参照頂き「頭に入りきらない部分を補う形で、テキスト記事を確認頂く」感じでご拝読頂ければ幸いと思って折ります。

では以下、本文に入らせて頂きます!

こちらのページでは、「国津神の祖であるスサノオが、高天原(天上国?)を追放された後の話として有名な『ヤマタノオロチ退治の神話』につき、どんな神話であるか、”超” 概要を抑えつつ、他の神話との関連性も含め考察」をさせて頂こうと思います。

📚本記事で得られる情報📚
ヤマタノオロチ退治の神話」の超概要
ヤマタノオロチ退治の神話」に関する考察と他の神話との関連

皆様は、『ヤマタノオロチ退治の神話』はご存じでしょうか? 本ブログ別記事・「③天照大御神(アマテラス) vs 須佐之男命(スサノオ) ;黄泉国神話と天照大御神 vs 須佐之男命の誕生・誓約の神話とは?」で記載しておりますが、スサノオは、「天津神の最高神で、太陽神・アマテラス」の弟にあたり、「三貴子」と呼ばれ、元々は天津神。しかし、高天原(天上国?)における乱暴狼藉により、高天原を追放され、葦原中国(地上国?)に降りてきた事により、国津神となった事でも有名な神様の認識です。国津神の代表と認識される大国主の祖先(父親?)にもあたる神で、正に「国津神の祖」と言って良い認識でもあります。

そんなスサノオが、葦原中国(地上国?)に降り、最初に行った偉業が「ヤマタノオロチ退治」と認識しており、石見神楽の演目・大蛇(オロチ)にもなっている有名な神話と認識していますが、この神話を改めて考えてみると治水・稲作・鉄」と言った Key ワードを連想してしまう内容で、「正に日本と言う国の創成期の話」に思えてしまった次第です。

尚、先に「日本神話の全体図」をご覧になってから、個々の神話に入る方がイメージしやすい可能性もありますので、「先に全体図を確認されたい方は、こちらのリンク」よりご確認ください。

こちらのページでは、そんな個人的印象を持ってしまった「ヤマタノオロチ退治の神話」に付き、記載させて頂こうと思います。すなわち、「国津神の祖であるスサノオが、高天原(天上国?)を追放された後の話として有名な『ヤマタノオロチ退治の神話』につき、どんな神話であるか、”超” 概要を抑えつつ、他の神話との関連性も含め考察」をさせて頂こうと思います。

(尚別ページにて、①日本書記 vs 古事記 (日本書紀とは? 古事記とは? 日本神話とは?) ②天地開闢の神々の分類と国生み (別天津神・造化三神・神世七代・天津神・国津神とは?)③天照大御神 vs 須佐之男命 (黄泉国神話と天照大御神 vs 須佐之男命の誕生・誓約の神話とは?)④アマテラスが岩屋れる「天岩屋神話」とは? (天孫降臨神話への序章?)⑤「スサノオによるヤマタノオロチ退治の神話」とは?⑥大国主関連の神話 (因幡の白兎& その後(スサノオの住む根国訪問)・国作り神話とは?)⑦大国主関連の神話 (国譲り神話とは?)⑧天孫降臨とは?⑨ニニギと息子2人(海幸彦・山幸彦)ってどんな人?⑩神武東征とは?⑪ヤマトタケル(日本武尊)っどんな人?⑫日本神話の全体図を勝手に理解⑬日本神話の全体図から “メッセージ” と “リアリティの程度” を妄想⑭天皇家の「欠史八代」って何?⑮神話の時代から天皇家の家系を三種の神器って何?、と言った内容でそれぞれ記載しておりますので、併せてご参照頂けますと幸いです)

【「オロチ退治神話」とは?】

まずは「ヤマタノオロチ退治の神話」の概要から抑えさせて頂きます。

この神話は、本ブログ別記事で記載しました「『アマテラス:天津神の主宰神』と『スサノオ:国津神の始まりの神』の誓約の神話」にて、スサノオ(須佐之男命)が一方的に勝ちを宣言し、乱暴狼藉をはたらいた後、高天原(天上国?)を追放される事に始まる認識です。高天原を追放されたスサノオは、葦原中国(地上国?)に降りてくるのですが、その際、泣いている老夫婦とその娘に出会う事になります。スサノオが泣いている理由を尋ねると「前の娘たちはヤマタノオロチに食べられてしまい、またヤマタノオロチがやってくるタイミングなり、再び娘が食べられれしまうかもしれないから泣いている」との事。そこでスサノオは、老夫婦の娘・櫛名田比売(クシナダヒメ)を娶る事を条件にオロチ退治を実行する事を提案し、老夫婦がこれを引き受けた。早速、いくつかの頭を持つオロチに対抗し、いくつかの垣根をめぐらし、それぞれの入口に強い酒を用意した。そこにオロチがやってくるとその酒を飲んで寝てしまったので、スサノオは剣(十拳剣)で、ヤマタノオロチを切り刻み退治に成功すると、川は血に染まり、尾から剣が出てきた。これによりスサノオは英雄となり、櫛名田比売と「須賀宮」を建て夫婦となり、オロチの尾から出てきた剣をアマテラスに献上した(この剣が、後にヤマトタケルの東征時に授けられ、三種の神器となって熱田神宮のご神体となる「草薙剣」となる)。

上記が、「スサノオによるヤマタノオロチ退治の神話」の超概要になるのですが、皆様はどんな印象を持たれましたでしょうか? 個人的には、中々「ヤマタノオロチが実在した」とは考えにくいですが、「スサノオがこの地域で何か偉業を果たした」とは考えられると思た次第です。

【「オロチ退治神話」に関する考察】

上記、「スサノオによるヤマタノオロチ退治の神話」の超概要を抑えましたので、こちらでは、この神話に関する勝手な考察をさせて頂こうと思います。以下に列挙しますので、併せて皆様も考察頂ければと思います。

  • スサノオは、天津神を追放され、葦原中国(地上国?)きやってきた後、このヤマタノオロチ退治があったからこそ「国津神の祖」となれた?
  • スサノオは「天照大御神と須佐之男命の誕生・誓約の神話」から、「怪力無双の暴れ者」のイメージだが、この神話では、「策を巡らしオロチ退治を行う知将」に見える(「『海原の神』なのに、どうしてヤマタノオロチ?」とも思ってしまいましたが…)
  • 櫛名田比売(クシナダヒメ)は「稲田」を、オロチは「水神 or 川その物」を表すとも言われるらしいので、スサノオが「垣根をめぐらして…」も踏まえて妄想すると『スサノオは、堤防(=垣根)を築いて水(オロチ ⇒ 川:現斐伊川?)を抑え(=治水)、田(=クシナダヒメ=稲作)を守り、発展させた英雄』と思えてしまう
  • 石見神楽の「大蛇」の演目において、どうしても「赤い大蛇 or 赤が入ったオロチ」の印象が強いこともあり、スサノオが抑えた川(現斐伊川?)が、血に染まったと思えるが、「この地域は製鉄が盛ん」な地域でもあるので、「鉄分で川 or 川底や川岸が赤く染まった様子を表している」様にも思え、更にオロチの尾から、後に三種の神器の1つになる草薙剣が出てきた事も踏まえると、この地域の産業として「鉄 ⇒ 剣等の武器・鉄製の農機具」の製造が盛んだった可能性も考えられる
  • 上記から推測すると、スサノオを祖とする大国主等の国津神が「鉄製の武器に裏打ちされた武力を背景に、治水や鉄製の農機具を通して稲作を発展」させて、日本各地を治め、「日本と言う国の礎を築いていった国作り神話の礎?」と想像してしまい、その勢力は「神の田」と書く「神田明神」荒川流域の水源に多く見られる「氷川神社」と言った多くの出雲系(国津神系)の神社が存在している事も踏まえると関東付近まで広がっていた(or 今後広がる礎を築いた)かもしれないと妄想してしまう

つまり、高天原(天上国?)の「天照大御神と須佐之男命の誕生・誓約の神話」においては、乱暴者で、素行の悪いスサノオであったが、葦原中国(地上国?)に着た瞬間に英雄となった訳で、あまりにもギャップが激しく「どちらがホントのスサノオの姿?」、「両方ともスサノオの姿で、乱暴狼藉と土地や国を思う両方の側面を持つ神?」と思ってしまった次第です。同時に、確かに「神様」って「ありがたい側面」と「怖い側面」の「両方の側面」があるかな…」と思ってしまった次第で、「我々日本人が思い描く神様の姿」がこの神話に含まれている事から「日本人が描く神様のイメージはここから始まったのか?」とも思ってしまいました

【最後に】

以上が、「国津神の祖であるスサノオが、高天原(天上国?)を追放された後の話として有名な『ヤマタノオロチ退治の神話』につき、どんな神話であるか、”超” 概要を抑えつつ、他の神話との関連性も含め考察」させて頂いた内容になります。

『「鉄製の武器に裏打ちされた武力を背景に、治水や鉄製農機具を通して稲作を発展」させて、日本各地を治め、「日本と言う国の礎を築いていき、その勢力は関東付近まで広がっていたかもしれない」といった考察(妄想?)』をさせて頂きましたが、皆様は、どの様に感じられましたでしょうか? 同時に思った事は、本ブログ別記事で「国生みの神話 」、「天照大御神と須佐之男命の誓約」、「天岩屋神話」と記載しておりますが、「徐々に話が想像できるようになってきており、現実的になってきている」と思ってしまった次第です。今後スサノオの作った国は、子孫(息子?)の「大国主の国作り国譲りの神話」に続いて行く認識ですので、引き続き妄想していきたいと思います。

また、本ブログでは、諏訪大社熱田神宮大宮氷川神社川越氷川神社川越喜多院日光の二社一寺久能山東照宮浅草寺深大寺神田明神大國魂神社等々、有名何処の神社仏閣に加え、日本三大怨霊 / 日本三大八幡 / 神社の社格 / 神社のカテゴリー分類と言った内容に関する考察の記事も記載しております。以下に、本ブログで記載した(一部記載が追い付いていない神社仏閣もありますが…)祭神の系統や社格(神社)や宗派(仏閣)といった切り口で、マトリックス上にまとめた一覧表を共有させて頂きますのでご参照頂けますと幸いです。また、今後調査や訪問を行い、本ブログで記載していきたいと思って折りますので、「更新中」である事を予めご容赦頂けますと幸いです(画像では見にくいので、クリック頂くとpdfのファイルが開く様になっております)。

それぞれの物語を上記考察(妄想?)も踏まえつつお読みいただくと、日本神話(≒古事記・日本書紀)をもっと楽しむ事が出来るのでないかと思います。そしてその思いと共に、神社巡りをされると、有意義な大人散策を遂行できるのでないかと(勝手に)思っている次第ですので、別記事も併せてご参照頂けますと幸いです。

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