【はじめに】
こちらのページでは、「古事記 / 日本書紀をベースとした『日本神話の出所』に関する『超(もしかしたら超超)概要』とそれに関する個人的考察を共有」させて頂きます。
皆様は「日本神話」ってご存じですか? 「古事記・日本書紀」ってお読みになられた事ございますか? 私の場合は、古事記も、日本書紀も現代語訳で販売している本を購入し読んだ事はあるのですが…。はっきり言って「意味不明」…。ほとんど理解できなかった経験があります。それが故に「漫画版の古事記 / 日本書紀」を購入し再度チャレンジしましたが、少しは読めましたが『理解した』と実感を持つには至りませんでした…。私のCPUの問題なんでしょうが、「神様の名前」が中々「固有名詞」として頭に入ってこず、そもそも漢字も難しく、誰と誰がどんなつながりになっているのかを理解する事に大変な労力を感じた記憶がある感じです。
しかし日本人として「日本神話は『”超” 概要で良い』ので知っておきたい!」と思い、様々Webや書籍を駆使して調べ、「”超” 概要」をようやく昨今理解できて来た次第です(理解と言う言葉を使うにはおこがましい感じもしているレベル感ですが…)。そして思った事は「古事記・日本書紀を(現代語訳であっても)直接読んで理解するよりも、先に概要や前提を抑えてから読んだ方が、普段読み慣れていない文章で、且つファンタージー的なイメージしにくい日本神話なので、格段に理解しやすくなる…」という事です(まっ繰り返しで、私のCPUレベルの話かもしれませんが…)。
本ブログでは、そんな私のCPUレベルで理解(?)した(かもしれない)「日本神話」の「”超” 概要」をいくつかのフェーズに分けて記載させて頂こうと思った次第で、その中から、こちらのページでは「古事記 / 日本書紀をベースとした『日本神話の出所』に関する『超(もしかしたら超超)概要』とそれに関する個人的考察を共有」させて頂こうと思います。
尚、先に「日本神話の全体図」をご覧になってから、個々の神話に入る方がイメージしやすい可能性もありますので、「先に全体図を確認されたい方は、こちらのリンク」よりご確認ください。
(また別ページにて、①日本書記 vs 古事記 (日本書紀とは? 古事記とは? 日本神話とは?) 、②天地開闢の神々の分類と国生み (別天津神・造化三神・神世七代・天津神・国津神とは?) 、③天照大御神 vs 須佐之男命 (黄泉国神話と天照大御神 vs 須佐之男命の誕生・誓約の神話とは?)、④アマテラスが岩屋れる「天岩屋神話」とは? (天孫降臨神話への序章?)、⑤「スサノオによるヤマタノオロチ退治の神話」とは?、⑥大国主関連の神話 (因幡の白兎& その後(スサノオの住む根国訪問)・国作り神話とは?)、⑦大国主関連の神話 (国譲り神話とは?)、⑧天孫降臨とは?、⑨ニニギと息子2人(海幸彦・山幸彦)ってどんな人?、⑩神武東征とは?、⑪ヤマトタケル(日本武尊)ってどんな人?、⑫日本神話の全体図を勝手に理解、⑬日本神話の全体図から “メッセージ” と “リアリティの程度” を妄想、⑭天皇家の「欠史八代」って何?、⑮神話の時代から天皇家の家系を三種の神器って何?、と言った内容でそれぞれ記載しておりますので、併せてご参照頂けますと幸いです)
【日本神話とは?】
まずは、「日本神話」と言うものをWikipedia にて調べてみますと、以下の世ににあります。
日本神話(にほんしんわ)とは、日本に伝わる神話 (略)
日本神話と呼ばれる伝承はほとんどが、『古事記』、『日本書紀』、および各『風土記』の記述による。そのため、高天原の神々が中心となっているが、出典となる文献は限られる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/日本神話
『古事記』『日本書紀』の原書とされ、日本最古の古文書とされる『ホツマツタヱ』には、記紀において初出の神とされる天之御中主や国之常立をも創造し、遣わした存在として、天御祖神という創造神が登場し、その天地創造の様子が綴られている (略)
本来、日本各地には出雲を始めとして何らかの信仰や伝承があったと思われ、ヤマト王権の支配が広がるにつれていずれもが国津神(くにつかみ)または「奉ろわぬ神」という形に変えられて「高天原神話」に統合されたと考えられている (略) 日本神話の神々は現代に至るまで信仰の対象とされ続けている (略)
いつもは良く理解できるWikipediaですが、この項目については、「中々頭に入ってこないという個人的印象」を持ってしまいますが、「いくつかの風土記もあるが、基本『古事記・日本書紀』をベースにした神々による日本創生の物語が『日本神話』」と理解させて頂いた次第です。
【日本書記 vs 古事記 (日本書紀とは? 古事記とは?)】
上記「日本神話」の概要を抑えましたので、こちらの段落では「日本神話のベースとなった『日本書紀と古事記』の超概要」を抑えさせて頂こうと思います。早速以下に比較表を共有致します。
上記比較表のとおりですが、以下のポイントが見えてくるのでないかと思います。
- 古事記も日本書紀も奈良時代の初めに編纂された書で、スコープにした期間もあまり変わらない(「推古天皇:33代天皇(592~628年)」、「持統天皇:41代天皇(690~697年)」)
- ただ目的が違う為か内容にも違いがある様で、「古事記は天皇家の正当性を示す『内向きの書』」で、「日本書紀は日本と言う国の歴史を示した(誇示した)『外向きの書』」と言った印象を受ける気がする
- 上記の感じで目的が違う為か、それによるオーディエンスを意識してものか、「古事記は『和文』」で書かれ、「日本書紀は『漢文』」で書かれているらしい
つまり「(半分勝手な妄想がありますが)古事記も、日本書紀も奈良時代の律令国家制度が始まった頃に書かれた物であるが、目的は『対内的(天皇の政治基盤を確固たるものにする) vs 対外的(海外(大陸)に日本と言う国を知らしめる)』と言った視点で別れるも、全く別なものを書いている訳ではないようなので、『古事記で国内に権威を示し、これをベースに日本書紀を外交ツールとして編纂したのでないか?』」と思ってしまった次第です…。
【日本書記と古事記が書かれた時代背景と勝手な理解】
これまでに「古事記・日本書紀を基本ベースとする日本神話」の視点で見てきましたが、「古事記・日本書紀が書かれた時代背景」も併せてみると、上記「古事記で国内に権威を示し、これをベースに日本書紀を外交ツールとして編纂したのでないか?」と思った光景が今少し鮮明になってくると思います。以下に、近い時代の日本史にけるイベントを記載いたします。
- 607年:聖徳太子の法隆寺建立・小野妹子が遣隋使として派遣
- 630年:第1回の遣唐使派遣
- 645年:乙巳の変 ⇒ 大化の改新へ (朝廷のムシをコろして大化の改新?)
- 663年:白村江の戦い@朝鮮半島で日本大敗
- 670年:庚午年籍(全国的な戸籍)が作られる
- 672年:壬申の乱(天智天皇の太子・大友皇子と天智天皇の弟・大海人皇子(後の天武天皇)の戦いで、当時の視点で反乱者である大海人皇子が勝利した内乱)
- 676年:新羅の朝鮮半島統一
- 701年:大宝律令の制定
- 710年:平城京遷都 (ナんト立派な平城京?)
- 712年:古事記完成
- 720年:日本書紀完成
- 741年:国分寺・国分尼寺建立の詔
いかがでしょうか? 個人的には以下がポイントではないかと思った次第です。
- 古代国家の仕組みを整えてるべく動いていたタイミングで、「内乱の決着」、「6世紀の中盤位に伝わったとされる仏教の浸透」、「行政基盤の整備」、「都の遷都」、「地方政治施設(国分寺・国分尼寺)の整備」といった様々な事象が起こっていたタイミング
- 中国では、「隋」が滅び「唐」が起こったタイミングで、朝鮮半島では、「唐」の後ろ盾を得た「新羅」が、日本が援軍を送った「百済」を「高句麗」含め滅亡に追い込み、朝鮮半島を統一したタイミング(別記事で、唐・新羅に滅ぼされ亡命した高句麗からの帰化人に由来し、703年には高麗若光が朝廷から王姓が下賜されたという話が伝わる「高麗神社」を紹介しております)
つまり、「日本の中央政府としては、中々落ち着かない国内情勢を何とか鎮めようと躍起になっているタイミングであるにも関わらず、大陸の情勢は日本に不利に働いていたタイミングであったので、国内向けには、統治者である天皇の正当性を示す必要があり、国外に対しては、日本と言う国のアイデンティティを示す必要性があった、そんなタイミングに編纂されたのが『古事記・日本書紀』」と言う理解をした次第です。言い換えれば、「正確な歴史の事実」よりも「ハッタリを利かした物語で、『国内に対しては天皇を、国外に対しては日本と言う国を誇張する必要があった』時代に書かれた書物が『古事記 & 日本書紀』であった」といった勝手な理解をさせて頂いた次第です(古事記も日本書紀も完成されたのが、女性天皇のタイミングだった事も興味深い共通点ですが…)。
【最後に】
以上が、「古事記 / 日本書紀をベースとした『日本神話の出所』に関する『超(もしかしたら超超)概要』とそれに関する個人的考察を共有」させて頂いた内容になります。
「日本神話は、基本的に古事記・日本書紀をベースにした日本創生の物語」で、「その古事記・日本書紀は『国内に対しては天皇を、国外に対しては日本と言う国を誇張する必要があった時代に書かれた書物』」でもあったという、勝手な理解(妄想?)を記載させて頂きましたが、皆様はどの様に思われましたでしょうか? ただそれにしても、現在でも「鹿島神宮・香取神宮・出雲大社・諏訪大社・伊勢神宮・大神神社・熱田神宮等の神話に起源を持つ神社が存在し、そしてその神社(神道)の大本で、神道を代表する天皇」が「日本神話を書いて、自身を大きく見せよう」としていたり、「ちょっと前の時代(100年くらい前)には、仏教の浸透を図ろうともしていた事(仏教の興隆に努めた聖徳太子は6世紀後半から7世紀初めの人)」は、なんとも滑稽に見えてしまったのは、私だけでしょうか? 逆の言い方をすれば「日本も、まだまだ安定した政治基盤ではない時代だった」という事だと思いますが…。
本ブログでは、別ページにて、①日本書記 vs 古事記 (日本書紀とは? 古事記とは? 日本神話とは?) 、②天地開闢の神々の分類と国生み (別天津神・造化三神・神世七代・天津神・国津神とは?) 、③天照大御神 vs 須佐之男命 (黄泉国神話と天照大御神 vs 須佐之男命の誕生・誓約の神話とは?)、④アマテラスが岩屋れる「天岩屋神話」とは? (天孫降臨神話への序章?)、⑤「スサノオによるヤマタノオロチ退治の神話」とは?、⑥大国主関連の神話 (因幡の白兎& その後(スサノオの住む根国訪問)・国作り神話とは?)、⑦大国主関連の神話 (国譲り神話とは?)、⑧天孫降臨とは?、⑨ニニギと息子2人(海幸彦・山幸彦)ってどんな人?、⑩神武東征とは?、⑪ヤマトタケル(日本武尊)ってどんな人?、⑫日本神話の全体図を勝手に理解、⑬日本神話の全体図から “メッセージ” と “リアリティの程度” を妄想、⑭天皇家の「欠史八代」って何?、⑮神話の時代から天皇家の家系を三種の神器って何?、と言った内容で、日本神話の超概要を記載して折りますので、それぞれの物語を上記考察(妄想?)も踏まえつつお読みいただくと、日本神話(≒古事記・日本書紀)をもっと楽しむ事が出来るのでないかと思います。そしてその思いと共に、神社巡りをされると、有意義な大人散策を遂行できるのでないかと(勝手に)思っている次第ですので、別記事も併せてご参照頂けますと幸いです。
尚本ブログでは、諏訪大社や熱田神宮、大宮氷川神社、川越氷川神社、川越喜多院、日光の二社一寺、久能山東照宮、浅草寺、深大寺、神田明神、大國魂神社等々、有名何処の神社仏閣に加え、日本三大怨霊 / 日本三大八幡 / 神社の社格 / 神社のカテゴリー分類と言った内容に関する考察の記事も記載しております。以下に、本ブログで記載した(一部記載が追い付いていない神社仏閣もありますが…)祭神の系統や社格(神社)や宗派(仏閣)といった切り口で、マトリックス上にまとめた一覧表を共有させて頂きますのでご参照頂けますと幸いです。また、今後調査や訪問を行い、本ブログで記載していきたいと思って折りますので、「更新中」である事を予めご容赦頂けますと幸いです(画像では見にくいので、クリック頂くとpdfのファイルが開く様になっております)。