武田二十四将・敵に塩を送る・御旗盾無・迂直の計・心頭滅却…：「気になる言葉」を読み解いて大人散策へ！ (シリーズ！ 気になるワード/フレーズ/日本史関連まとめ記事）

【はじめに】

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「武田二十四将」は、戦国武将「武田信玄の Key となる家臣団」と言った理解をしております。「24人ではなかった…」とも言われますが、「戦国最強とも言われた武田信玄を支えた家臣団」であった事は間違いない認識です。詳細に関しては、別シリーズになりますが、次のリンク先にて記載をしておりますので、併せてご参照頂けますと幸いです。

「武田信玄は、甲斐源氏の代表」と言って良い認識ですが、そもそも「甲斐源氏」って何でしょう？ 「甲斐武田家」は、『「甲斐源氏」であり、「清和源氏」の流れを汲む「河内源氏」の出で、広い意味では「鎌倉幕府を起こした源頼朝」に近い「源氏」』です。こう聞くと、「どんな血筋で、どんな歴史を歩んできた一族なのか？・他の源氏とどんなつながりなんだ？」って興味がわいてきませんか？ 別シリーズになりますが、是非次のリンクより、詳細確認してみてください！

「御旗盾無」。「御旗盾無もご照覧あれ」のフレーズと共に有名な認識ですが、「御旗盾無」ってなんだと思います？ ちょっとだけ申し上げると、「御旗」・「盾無」と2つの物で、いずれも「甲斐武田家の家宝」になり、「御旗」は「日の丸の旗」、「盾無」は「鎧」になります。でも、何故「御旗：日の丸の旗」、「盾無：鎧」が、「甲斐武田家の家宝」なんでしょうか？ それが見えてくると、「甲斐武田家」の当主が、「御旗」と「盾無」の前で、家臣団と共に、「家としての意思決定」をしてきた歴史、そして「御旗盾無もご照覧あれ」のフレーズの重みが見えてくると思う次第です。

「敵に塩を送る」と言うフレーズ、皆様はお使いになった事はありますか？ 恐らく、お使いになった事は無くとも、聞いた事のあるフレーズである事は間違いないと思います。そして、この「敵に塩を送る」と言うフレーズ、ある歴史的な出来事に由来を持つ事もまた、有名な認識です。そう、「川中島合戦」で命のやり取りをした、『「上杉謙信」と「武田信玄」の間で起こった話』と理解しています。歴史的な背景に併せ、「上杉謙信と武田信玄の行動」を見ていくと、「殺伐とした戦国期に清涼感を与える様な出来事」だと思うのは、私だけでは無いと思う次第です。

「いざ鎌倉！」。勿論皆様ご存じのフレーズだと思いますが、何か同時に思い出すものございませんか？ 「鎌倉の街並み」・「鶴岡八幡宮」・「鎌倉七口」等々もありますが、自身の場合はやはり「鎌倉街道」。ちょっと言い方を変えると、『鎌倉街道は、鎌倉で不測の事態が起こった際、「いざ鎌倉！」と駆けつける為に整備された道のはずだけど、現在「あちらこちらに鎌倉街道がある印象」の為、「本当に、いざと言う時、御家人たちは鎌倉に駆け付けられる環境だったのか？」と思ってしまった…』という事です。皆様はどう思われます？

まず、 “戦” と言って連想してしまうのは、「孫子」。「百戦百勝は善の善なるものにあらず」・「彼を知り己を知れば百戦して殆うからず」・「兵を形すの極は無形に至る」等、多くの教えを残した「孫子」。「孫子に関しては、別シリーズで、いくつかの教え(ワード/フレイズ)を紹介」しておりますので、そちらをご参照頂きたいのですが、その中から、こちらでは「武田信玄とセットで有名な “風林火山“」、「”風林火山” 同様、後世に孫子には無い四文字熟語として伝わった “呉越同舟“」、「”急がば回れ” と似て非なるフレーズと認識する “迂直の計“」の3つです。2500年ほど前に掛かれた超古典が、今尚多くの人に影響を与えている事、「何かある！」と思うのは、私だけでは無いと思い、見過ごしてはいけないと思います。

「甲陽鎮撫隊」って皆様ご存じですか？ 恐らく多くの人が、知らないのではないかと思います…。では、「新選組」は、ご存じでしょうか？ こちらが、多くの人が知っている認識で、「幕末に結成された浪士隊」ですよね。でも、この「甲陽鎮撫隊」は、ある意味「新選組」の後継になる認識で、戊辰戦争の折、「甲府城の確保」を目的に幕府方に作られた「部隊」の認識です。結果は、「急いで甲州街道を進んだものの、甲府城の確保はできず、勝沼戦争で敗れ敗走」となってしまったので、「超短命の部隊」だった訳ですが…。でも、この時に「甲陽鎮撫隊に着せられた汚名」は、少しかわいそうな感じも、個人的にはしている次第です。

「天王山」ってワード、皆様はどんな時に使われますか？ 「ここが勝負時！」と言った様な場面で使われるワードだと認識していますし、『この「天王山」が大きくかかわったとも言われる「山崎の戦」を境に、秀吉がぐんぐん力をつけ、天下人になって行った』と言う出来事(本当は、「天王山争奪戦はなかった」とも言われているようですが…)からも同様に「勝負時」に利用されるワードだとも思っております。しかし、自身の考察では、この「天王山付近」を戦場として想定したのは、この戦で敗れてしまった「明智光秀」ではないかと思っております。つまり、別の視点で見ると「同じ勝負時」でも、「秀吉を主体にする天王山」と「光秀を主体にする天王山」では、全く違った印象(秀吉の場合：ポジティブ・光秀の場合：ネガティブ)を持ってしまうと思っている次第です…。

「心頭滅却すれば、火も自ら涼し」。結構有名なフレーズだと思います。しかし、このフレーズ、どんな時に生まれたフレーズかご存じですか？ これは、「信長の甲州征伐」時に、焼討にあった「武田信玄・柳沢吉保のお墓がある事でも有名な恵林寺」の僧「快川紹喜の辞世」と言われている認識です。言い換えると、「信長による焼討の際に、快川紹喜は燃え盛る寺院の中で、読んだ句」という事になるという事です。こんな事実を知ってしまうと、軽々しく(大した逆境でもないのに)「心頭滅却すれば…」なんて言えなくなってしまうかもしれません…。