【五稜郭から連想ゲームとその歴史:基本情報】
今回は、北海道函館にある「五稜郭」に付き記載します。(函館観光に関しては、別記事で紹介しています)
城をテーマにする際、下記出だしでいつも通りですが、五稜郭と言うと皆さんは何を連想されますか?私は、以下の感じです。
- 特徴的な形をした城郭が有名
- 築城の発端は、日米和親条約締結による、函館港の開港
- 戊辰戦争の終結した場所 (会津若松城を別記事で記載しています)
- その戊辰戦争で、この城に入った有名な人と言えば、榎本武揚、土方歳三あたりでしょうか・・・
- 五稜郭と同じような形の城郭を持つお城(正確には陣屋らしい)が長野県にある (龍岡城=田野口陣屋:別記事で記載中)
こんな感じでしょうか?
書き始めて思った事は、「特徴的な形をした(写真参照)、戊辰線戦争の終結地として、あれだけ有名な五稜郭だが、以外と連想ゲームが進まない」と言う事でした。なぜか良くわからないまま、Wikipedia で、五稜郭と戊辰戦争の時代の流れを調べてみると(https://ja.wikipedia.org/wiki/五稜郭、https://ja.wikipedia.org/wiki/戊辰戦争)、大きな流れは、以下の様になります。
- 1854年:日米和親条約が3月に締結し、函館港の開港が決定。これを受けて、6月に函館奉行所が配置された
- 1855年:幕府の拠点となる五稜郭を急いで築城する事を決定
- 1857年:五稜郭の築城開始
- 1866年:五稜郭完成
- 1867年:大政奉還 (二条城は、別記事で記載中)
- 1868年:戊辰戦争勃発鳥羽伏見の戦い(1月)、江戸無血開城(4月)、会津降伏(9月)(会津若松城・白虎隊は、別記事で記載中)、旧幕府軍五稜郭奪取(10月)
- 1869年:函館戦争終結(5月) 戦いで建物の大半を失う
改めてこうして年表形式で見てみると、五稜郭の歴史は、たったの10~15年程度。本当に、江戸から明治に時代が流れる中で、一瞬だけ、しかしすごい輝きをもって、歴史上に登場したお城が、五稜郭と言う事の様です。故に、歴史の大きな流れから見ると、五稜郭の特徴は、「その形状と戊辰の終結」のキーワードで十分と言ったところでしょうか。
たった15年だけど、日本の多くの人が知っており、様々な思いをはせるお城、五稜郭。歴史好きに限らず、日本人なら歴史の大転換の、「しんがり役」を務めたこのお城に、足を運んでいただきたいと思うのでした。
【五稜郭の形を知る】
ところで、この五稜郭の形、何の形に見えますか? 一般的には、星ですよね? 同じくWikipedia によると、築城中は「亀田御役所土塁」と呼ばれていたそうで、これだったら、あまり人気が出なかったかもしれませんね? 五稜郭の”稜”は、「かど」とか「すみ」と言った意味がある様です。「五つのカドを持つお城」で五稜郭。
「亀田御役所土塁」を命名した方には、申し訳ないですが、五稜郭の方が、音の響き、お城のイメージ、どれをとっても、圧倒的なネーミングセンスだと思います。先程、一般的に星の形に見えると記載しましたが、この素敵で、独創的な形を、「亀田御役所土塁」と言われてしまうと、星のイメージも沸かず、ゲンナリしてしまいそうですし・・・(そんなことを書いている私ですが、子供の頃に初めてこのお城を見て、どんな形に見えるか、小学校の先生に質問されたときの私の答えは、”亀”でした。昔、縁日で売っていたミドリガメにに見えてしまった私が、「亀田御役所土塁」のネーミングセンスを、どうの言うのは、おかしな話だとも思っています・・・)。
しかしこの形、実際に城内を歩くと、ほとんど感じる事は出来ません。この形を認識したうえで、”稜”の隅に立つと、若干見えてきますが、やはり全体像を認識できません。故に、皆さまも五稜郭に行った際は、地上からは、「形が良くわからない」と言うのを肌で感じたうえで、必ず五稜郭タワーに登ってください。そうしないとその形状を認識できませんし、感激の気持ちも、沸いてこないので!
【最後に:もう一つの五稜郭】
たった15年の歴史でしたが、いまだに歴史的にも輝きをはなち、その形状でも、輝きを放つ五稜郭。函館に行った際には、絶対に外してはいけないスポットだと思いますので、是非足を運び、歴史に思いをはせると同時、形状の美しさを実感ください!
そして、最後にもう一つ、五稜郭と同様に、五角形のお城(正確には陣屋)がある事、ご存じですか? 函館五稜郭程、綺麗ではありませんが、五角形のお城が、長野県の佐久市にあります。別記事で紹介しております、小海線のその名も龍岡城と言う駅から徒歩圏にあります。こちらに関しては、別記事で記載しておりますので、そちらをご確認頂ければ幸いです。
尚、本ブログ別記事で、日本100名城や続日本100名城、国宝5城、現存12天守、現存4御殿等のお城の分類と共に、姫路城・彦根城・松本城・松江城・川越城・二条城・熊本城・高知城・掛川城・小諸城等々50以上のお城についても情報発信しており、以下一覧表の画像をクリック頂くとダウンロードされたPDFファイルより、リンクで各分類/各お城の個別ページにアクセスできますので、併せてご参照頂けますと幸いです。