【はじめに:観光地川越にある、歴史的に価値の高い、川越城本丸御殿】
本日は、歴史の表舞台に度々登場し、関東の実質上の中心であったと言われる、川越城をご紹介します。
日本には、現存12天守と呼ばれる、江戸時代以前から現存する、12の天守があります。同時に、あまり話題にはなりませんが、御殿の現存もあり、これは日本で、4つしかありません。その内の一つが、川越城本丸御殿です。繰り返しですが、日本に4つしかない、現存する御殿のうちの一つが、川越城本丸御殿です(ちなみに、本丸に現存する御殿は、高知城とこの川越城のみ!)。





しかも、都心からのアクセスも良く、周辺は小江戸の愛称で知られる川越の観光地。喜多院をはじめとする寺社・仏閣、一番街と呼ばれる川越の街並み、菓子屋横丁と見所もたくさん。そんな川越城本丸御殿ですが、御殿の説明は、歴史的観点でもよく見ますし、ロケ地にもなっているので、ここでは省き、別の見方で、本丸御殿を楽しんで行きたいと思います。

参考情報
- 現存12天守情報:本ブログ内では、現存天守に付き、松本城、犬山城、高知城、彦根城を紹介しております(尚、現存12天守の情報は、以下のサイトが参考になりました: https://heiwa-ga-ichiban.jp/oshiro/ )
- 現存4御殿情報:御殿に関しては、本ブログ内で他の3現存御殿、掛川城、二条城、高知城を紹介していますので、ご参照ください(また、現存御殿の情報は、次のリンクが良いサイトだと思いました:https://kojodan.jp/badge/26/)
- 川越観光/歴史情報:本ブログ別記事で、川越観光や川越のおすすめレストラン、河越夜戦に関する勝手な考察、川越の始まりの地と言われる上戸・的場エリア、川越近辺の古墳情報、巨木/名木のポタリング情報等を紹介しています。尚、川越本丸御殿は、多くのドラマのロケ地にもなっております。ロケ地情報 : https://www.city.kawagoe.saitama.jp/locationlibrary/location/033.html、本丸御殿の情報 : https://travel-noted.jp/posts/21520)

【川越城が建てられた地形は?】
ここでの見方は、「なぜ、この場所にお城を建てたのか?」を考えてみたいと思います。
川越城は、新河岸川に囲まれた高台(台地のキワ)に建っています。実際に現地に行き、東側に目を向けると、野球場(初雁公園)がありますが、一段低く、その先に新河岸川で、さらにその先が低地になっています。また、少し歩を進めて頂くと、本丸御殿の南側に富士見櫓跡があるのですが、そちらまで足を延ばしていただくと、川越城が台地のキワに立っている事、更に実感できると思われます。以下写真の通り、木々に覆われいますが、視界が抜けている事、ご理解頂けると思います。



一方、北側にある氷川神社の中を抜けると新河岸川があり、高低差を実感する事が出来ます。南西側が、現在の川越の中心街となっており、ここは台地の上の高台で、川越街道があります。更に、新河岸川の外側を見ると、その外縁部は、入間川・荒川に囲まれています。言い換えますと、重点的に守る必要があるのは、南西の川越街道から、西側の台地が陸続きになっている方面のみになります。
下記に、高低差がわかる地図で、記載しますが、これを見ると、本当によく考えて築城場所を考え、お城が建てられている事、よくわかると思います。
【川越城と江戸城のつながり、ご存じですか?】
この地形を見ると、思い出すのが江戸城。こちらも、大手門側は、日比谷入り江の低地にありますが、半蔵門側はかなりの高台の台地のキワにあり、甲州街道に通じています。こちらも言い換えれば、重点的に守るのは、半蔵門から伸びる甲州街道方面となります。(ちなみにですが、甲州街道を半蔵門から、新宿方面に歩いて頂くと、両側が低く、尾根道になっている事に気づかれると思います。つまり、甲州街道を抑えれば、江戸城の守りは、万全になると言う事です)。 そう考えると、ここにお城を建てたかった理由をなんとなく感じてしまいます。こちらも高低差を含め地図をみると、上記ご理解頂けると思います。
基本お城を建てるエリアは、時代によって異なるのも事実ですが、この2つのお城は・・・。こんなことを考え、ここまでくると、出てくる名前は、江戸城と川越城の築城主である太田道灌ですね。(太田道灌の情報:https://ja.wikipedia.org/wiki/太田道灌) Wikipediaによると、この2つのお城の築城年は、1457年と同じ。彼は、どっちらのお城を先に構想したのでしょうね? でも、この2つのお城の似通ったポイントを見ると、勿論同じ時代なので、当たり前と言えば、当たり前ですが、おそらく彼は、同じ哲学で、築城を進めていったのでしょうね。「構造物から、人の心に思いをはせるなんて、大人って素敵かなー」と、ふと思ってしまいました。
【最後に】
川越城本丸御殿のすぐ北には、本ブログ別記事でも紹介していますが川越市立博物館があります。この博物館は、大人の知的欲求を満たしてくれる博物館で、太田道灌に関する展示、川越の江戸時代を模したジオラマ等の展示もあり、お勧めですので、川越城本丸御殿にお越しの際は、併せて訪れてみて下さい。






更に越生駅前付近で見つけた太田道灌の看板(越生が太田道灌誕生の地?)
尚、本ブログの別記事で、「①川越の雰囲気を感じるコース」、「②川越を知るコース」、「③それぞれの楽しみ方で川越を楽しむ」、「川越のおすすめレストラン一覧」をそれぞれ紹介していますし、「河越夜戦における戦いの経過」に付き勝手な個人的仮説を別記事で紹介していますので、こちらも参考にして頂けますと幸いです。
観光地に行っても、事前調査不足で、帰ってから調べ、「そーだったのか!」と思ってしまう事は、よくある事だと思います。本ブログでは、別記事で、私達夫婦がお邪魔させて頂きました、お城や観光地を、少しだけ大人の視点で見るように心がけて記載しておりますので、参考になれば幸いだと思っています。是非皆様も、川越本丸御殿、江戸城周辺と散策いただき、皆様なりの思いにふけってみて下さい!
(別記事にて、忍城、高松城、沼田城、二条城、高島城、浜松城、松本城、上田城、松代城、小諸城、犬山城、甲府城、鉢形城、掛川城、高知城、川越城、岩櫃城、熊本城、函館五稜郭、龍岡城(長野県佐久市の五稜郭)、仙台城、彦根城、長浜城、岐阜城、名古屋城、金沢城、小田原城、比企城館群(杉山城・松山城(武蔵国)・菅谷館・小倉城(武蔵国))、も、それぞれ紹介していますので、ご覧ください!(一部更新中))
(江戸城の解説:https://ja.wikipedia.org/wiki/江戸城)
(川越城の解説:https://ja.wikipedia.org/wiki/川越城)
また、高低差の地図は、地理院ホームページにて、作成したものを引用し、位置関係は、Google Map のキャプチャーに自信で手書きで、情報追加。