【はじめに】
こちらのページでは、「別記事で記載した『日本神話の “超” 概要理解』を記載する際、気になったワードである『欠史八代』につき、その内容をレビューした上で『日本神話の時代・日本と言う国の始まりのタイミング』に付き考察(妄想?)」をさせて頂こうと思います。
皆様は、今(令和)の天皇(今生天皇)は、何代目の天皇かご存じでしょうか? 天皇家は、何年続いているかご存じでしょうか? 私自身、この問に即座に回答する事はできませんでしたので、Wikipediaを調べてみますと令和天皇(今生天皇)は「126代目」の天皇で、その歴史は、(神話の世界を信じる事を前提に)2600~2700年の歴史を持つそうです。何処まで本当の話かは別にして、日本と言う国が長い歴史を持つ事は間違いない様です。
上記の表を見てもわかる通り、世界の国々が激しく変動している中で、日本と言う国(図中一番下)だけが、長い期間その形を保っている唯一無二の国家である事は間違いなく、(アジアを巻き込んだ戦争の歴史は反省すべきものですが)天皇が、世界で唯一「エンペラー(王を束ねる王:皇帝)」の称号を持つ事も納得できると思った次第です。同時に、「日本と言う国が長く続いている事は、十分理解できるけど、本当はいつから始まったの?」、「最初の頃の天皇の崩御年齢を見ると、とても信じられないケースも多々あるよね?」、「日本神話って、神道の起源になっている事は理解するけど、何処まで本当で、何処からが作り話なの?」、「126代目の天皇って言うけど『欠史八代』と言われ、実在の怪しい天皇もいるよね?」と言う疑問は依然残っており、誰もその真実を知らない事もまた事実だと認識しております。
こちらのページでは、そんな「日本の歴史・天皇、更には神道の起源である日本神話」に付き、別記事で考察(妄想?)を加えさせて頂きましたが(下記リンクもご参照ください)、その中で気になってしまった『欠史八代』に付き考察し、上記疑問を考えてみたいと思います。すなわち「別記事で記載した『日本神話の “超” 概要理解』を記載する際、気になったワードである『欠史八代』につき、その内容をレビューした上で『日本神話の時代・日本と言う国の始まりのタイミング』に付き考察(妄想?)」をさせて頂こうと思います。
(尚別ページにて、①日本書記 vs 古事記 (日本書紀とは? 古事記とは? 日本神話とは?) 、②天地開闢の神々の分類と国生み (別天津神・造化三神・神世七代・天津神・国津神とは?) 、③天照大御神 vs 須佐之男命 (黄泉国神話と天照大御神 vs 須佐之男命の誕生・誓約の神話とは?)、④アマテラスが岩屋れる「天岩屋神話」とは? (天孫降臨神話への序章?)、⑤「スサノオによるヤマタノオロチ退治の神話」とは?、⑥大国主関連の神話 (因幡の白兎& その後(スサノオの住む根国訪問)・国作り神話とは?)、⑦大国主関連の神話 (国譲り神話とは?)、⑧天孫降臨とは?、⑨ニニギと息子2人(海幸彦・山幸彦)ってどんな人?、⑩神武東征とは?、⑪ヤマトタケル(日本武尊)ってどんな人?、⑫日本神話の全体図を勝手に理解、⑬日本神話の全体図から “メッセージ” と “リアリティの程度” を妄想、⑭天皇家の「欠史八代」って何?、⑮神話の時代から天皇家の家系を三種の神器って何?、と言った内容でそれぞれ記載しておりますので、併せてご参照頂けますと幸いです)
【「欠史八代」とは?】
まずは「『欠史八代』とは?」から抑えさせて頂きます。
物凄い簡単に言ってしまうと『天皇家の草創期として記録された「2代~9代の天皇」は、実在していなかった』と理解しておりますが、今少し内容を見ると以下の図になる認識です。
勿論、もしかしたら実際していたかもしれませんが、上記表のとおり、『「神武東征」で有名な初代・神武天皇以降の「2-9代は実在せず」、10代・崇神天皇は、没年齢は別にして実在していた』と言われている認識です。明確な理由は不明とされている様ですが、「日本神話のベースとなった古事記・日本書紀編纂の目的」を考えると、「天皇家の歴史は長く格式ある物で、天皇家が日本と言う国の統治をする事の正当性を示すものです」と言うメッセージを言いたかったんだろうと想像でき、その為に「没年齢も水増しして、天皇家の歴史をより長く見せようとした」と想像してしまった次第ですが、皆様はどの様に感じましたでしょうか?
【「欠史八代」に関する考察】
上記、「欠史八代」の概要を抑えさせて頂きましたので、こちらの段落では、「上記に記載した疑問」に関する「個人的考察」を以下に記載させて頂きます。つまり、上記「欠史八代」に関する個人的理解の通り「2-9代目の天皇がが実際していなかった」と言う前提に立って、別記事で記載しました「日本神話のリアリティ度合い(どんなケースなら日本神話のリアリティを感じる事が出来るのか?)」、「その後の天皇の変遷」を合わせて考察してみます。
まずは、「日本神話のリアリティ度合い」に付き記載させて頂きます。別記事で詳細記載しておりますので、詳細はそちらをご参照頂く前提で、こちらでは以下に「素の状態の日本神話の流れ」vs「どういった時系列であれば日本神話のリアリティを感じるのか?」の図を紹介します。尚前提として、日本神話には信じがたいエピソードや、時系列を操作して『天皇統治の正当性を唄おうとした痕跡』がある(=個人的にあると思っている?)事をご認識頂ければと存じます。以下に、「素の状態の日本神話の流れ」vs「どういった時系列であれば日本神話のリアリティを感じるのか?」図解を共有します。
ポイントとしては、『「国譲り」があったから「天孫降臨」に至った』のではなく、『「九州中・南部を拠点としていた天津神一族」が、「出雲地方から拡大し、奈良で国作りを完遂した国津神一族」を「神武東征・ヤマトタケル(日本武尊)の東征」を通して、支配下に組み込み「国譲り」に至った』と言う内容の考察(妄想?)になります。
次に、「欠史八代」だけではなく、天皇家草創期(20代目位まで)の天皇を見ていきます。以下にWikipediaからの情報をベースに一覧表を作成しましたので、ご参照頂きたいのですが、10代・崇神天皇以降、実在していたとは言われるものの、没年齢を拝見すると、少し信じられない感じで、17代・履中天皇 / 18代・反正天皇辺りから「まあ信じてもいいかな…」と言った記録になてくる様です。すなわち、『「欠史八代」は実在しなかったが、「少なくとも、10代・崇神天皇~15代・応神天皇 / 16代・仁徳天皇くらいまでは、実在はしていたが、実在していた年代は操作された」としか思えない…』と言った内容になった次第です。
故に、更に没年齢を信頼できそうな、20代・安康天皇 / 21代・雄略天皇付近の年代を事実であったと仮定し、そこから時代を遡って「天皇の生きた時代」を勝手に妄想させて頂いた表にもなるのですが、その結果上記表中一番右の列の記載の通り、「大和政権の成立は『3世紀中頃~4世紀:250年~300年』位」との結論に至った次第です。
これを、当初の疑問に対し答え合わせする形をとると、以下の様になります。
- 日本と言う国が長く続いている事は、十分理解できるけど、本当はいつから始まったの?
- 250年~300年位の3世紀中頃~4世紀と推察
- 最初の頃の天皇の崩御年齢を見ると、とても信じられないケースもたたあるよね?
- 日本神話って、神道の起源になっている事は理解するけど、何処まで本当で、何処からが作り話なの?
- 神道における神々が現在も大多数の神社の祭神として存在し、日本神話の時系列を組み替えるとリアリティも感じる事から「ある程度の実話に基づいた、でも時系列は操作された話」と推察できるが、明確な境目を見つける事は、かなり難しい
- 126代目の天皇って言うけど『欠史八代』と言われ、実在の怪しい天皇もいるよね?
- 「欠史八代」は実在していないと考えるべきだと認識するも、その後の天皇は(10~15・16代目位までの天皇の生きた時代(没年齢)は置いておいて)実在したと考えるべきで『今生天皇=「126代目」 ⇒ 「126-8=116」 ⇒ 「実は今生天皇は、116代目』と考えられる
つまり、「『大和政権の成立 = 日本神話の時代・日本と言う国の始まりのタイミング』と言う前提に立つのであれば、『日本と言う国は、3世紀中頃~4世紀:250年~300年位に始まった』と考えるべき」と言う結論に至った次第です。
【最後に】
以上が、「別記事で記載した『日本神話の “超” 概要理解』を記載する際、気になったワードである『欠史八代』につき、その内容をレビューした上で『日本神話の時代・日本と言う国の始まりのタイミング』に付き考察(妄想?)」をさせて頂いた内容になります。
「『大和政権の成立 = 日本神話の時代・日本と言う国の始まりのタイミング』と言う前提に立つのであれば、『日本と言う国は、3世紀中頃~4世紀:250年~300年位に始まった』と考えるべき」と言った考察(妄想?)をさせて頂きましたが、皆様は、どの様に感じられましたでしょうか? 正直これでも「日本はいつから始まった?」と言う問いの明確な答えになっていない事は重々承知しておりますが、一つだけ、間違いなく言える事があります。それは「日本と言う国は『少なくとも1500年以上の歴史を持つ、神道に起源とした国』である」という事です。
よく日本人は「無宗教 or 仏教徒」なんて言われ方をしますが「日本における仏教は、日吉大社/比叡山延暦寺の山王信仰や、日光の二社一寺等の様に、神道をベースにした神仏習合の考え方により発展したローカライズ的宗教」であるはずですので「日本人のベースにある宗教感は『神道』である」と言うべきだと個人的には思って折り、「神社に『初詣』に多くの日本人が参っている事や『八百万の神々』と言う考え方を信じている日本人が多い事を踏まえると、『神道は日本人のアイデンティティの1つ」と言って良い気がしています。私もそんな日本人の一人として、この長い歴史を持つ日本と言う国に誇りを持ち、そして一見、無宗教 or 仏教徒でありつつも、八百万神々を信じる神道信者としてのアイデンティティを大切にしていきたいと改めて思った次第です。
尚本ブログでは、諏訪大社や熱田神宮、大宮氷川神社、川越氷川神社、川越喜多院、日光の二社一寺、久能山東照宮、浅草寺、深大寺、神田明神、大國魂神社等々、有名何処の神社仏閣に加え、日本三大怨霊 / 日本三大八幡 / 神社の社格 / 神社のカテゴリー分類と言った内容に関する考察の記事も記載しております。以下に、本ブログで記載した(一部記載が追い付いていない神社仏閣もありますが…)祭神の系統や社格(神社)や宗派(仏閣)といった切り口で、マトリックス上にまとめた一覧表を共有させて頂きますのでご参照頂けますと幸いです。また、今後調査や訪問を行い、本ブログで記載していきたいと思って折りますので、「更新中」である事を予めご容赦頂けますと幸いです(画像では見にくいので、クリック頂くとpdfのファイルが開く様になっております)。
また別ページにて、①日本書記 vs 古事記 (日本書紀とは? 古事記とは? 日本神話とは?) 、②天地開闢の神々の分類と国生み (別天津神・造化三神・神世七代・天津神・国津神とは?) 、③天照大御神 vs 須佐之男命 (黄泉国神話と天照大御神 vs 須佐之男命の誕生・誓約の神話とは?)、④アマテラスが岩屋れる「天岩屋神話」とは? (天孫降臨神話への序章?)、⑤「スサノオによるヤマタノオロチ退治の神話」とは?、⑥大国主関連の神話 (因幡の白兎& その後(スサノオの住む根国訪問)・国作り神話とは?)、⑦大国主関連の神話 (国譲り神話とは?)、⑧天孫降臨とは?、⑨ニニギと息子2人(海幸彦・山幸彦)ってどんな人?、⑩神武東征とは?、⑪ヤマトタケル(日本武尊)ってどんな人?、⑫日本神話の全体図を勝手に理解、⑬日本神話の全体図から “メッセージ” と “リアリティの程度” を妄想、⑭天皇家の「欠史八代」って何?、⑮神話の時代から天皇家の家系を三種の神器って何?、と言った内容でそれぞれ記載しておりますので、併せてご参照頂けますと幸いです。