沼田城入口、内部、説明の看板

【基本情報:沼田城から何を連想されますか?】

本日は、群馬県・沼田市にある、沼田城址をご紹介します。お城をトピックにさせて頂く際は、いつも通りですが、沼田と言うと、皆さんは何を連想されますか? 私は、以下の感じです。

  1. 沼田氏が三方を川に囲まれた、台地の上に築いた、堅固なお城がある 
  2. 堅固ではあるが、戦国時代、城主はかなりの回数変わった 
  3. 小松姫(本多忠勝の娘で、真田信之の奥)の逸話が有名 
  4. その戦国時代、武田・上杉・北条が激突する最前線 
  5. 北に行けば水上温泉(別記事グにて秘境温泉紹介中)、東に行けば、老神温泉(別記事にて紹介中)等、温泉好きな人は通る場所

と、こんな感じでしょうか?

【沼田城の堅固な地形】

沼田城の堅固さ・・・。地形を見ると、一目瞭然です。実際に城跡の中にお邪魔すると基本平坦な土地と感じてしまうので、その堅固さを感じる事は、城跡の ”ヘリ” まで行かないと感じずらいかもしれませんが、以下の地形図を見ると、よくご理解頂けるのでないかと思います。

沼田城地形広域と拡大図
沼田城地形広域と拡大図

北に薄根川、南に片品川、西に利根川と三方を川に囲まれており、台地がつながるのは東側だけ。しかも、この崖の高さ、半端ありません。目算ですが、沼田城址から、沼田駅を見た感じですと、100M弱くらいはありそうな感じに思えました。電車でお邪魔したので、実際に歩いてみましたが、かなりの急勾配。夏だったせいもあり、汗だくでした・・・。地形的にみると、かなり堅固なお城に思えます。

【堅固なわりに、城主がよく変わる・・・】

では、なぜそんな堅固なお城が、戦国時代、何度も城主が変わる羽目になったのでしょうか? 城主の変遷を私なりに調べてみると、以下の感じです (詳細間違いがあったらすいませんが・・・)

①沼田氏 → ②上杉氏 → ③北条氏 → ④真田氏(武田家臣時代) → ⑤滝川氏(織田家臣) → ⑥真田氏(上杉・徳川と政治的に動く) → ⑦北条氏 → ⑧真田氏で、江戸時代へ

こうしてみてみると、①→②だけが、戦らしい戦の様です(確かに、沼田氏と上杉氏では、兵力に大きな差があったでしょうから、ここは納得です)。②→③は、御館の乱に乗じてのものでしょうし、それ以降は、(名胡桃事件小田原征伐と絡んだ)調略・論功行賞・政治的決着の要素がメインの理由。なので、地形から推察した、堅固さと城主変更頻度の割合は、あまりリンクしていなかったというのが、私の理解した所でした。

【この堅固な沼田城をどう攻めますか?】

では、均衡した兵力差で、この堅固な沼田城を攻めるとしたら、皆さんはどんな手を使いますか? 「たら・れば」、の話なので、正解は無いでしょうが、大人の知恵遊びとして、考えてみたいと思います。

私なら、、、

非常に堅固なお城ですが、弱点を上げるとすると、水だと思います。堅固であるがゆえに、水の確保は、かなり難しいと思いますので、秀吉的に包囲作戦で、水の手を切る方法で行くと思います。そこで、”川だけ地図”(FildAcsess と言うアプリより)、なるものがございますので(戦国時代的には反則ですが、知恵遊びと言う事で、ご容赦ください・・・)、見てみると、やはり目立った川はなく、人工的に、お城まで水を引いてきている事が推察できます。

沼田城周辺の川だけ地図
沼田城周辺の川だけ地図

谷に落ちそうな場所を回避しているようにも見えますし、不自然に流路を変え、水を流している痕跡が良くわかります。つまり、お城で使うメインの水は、この用水路と思われるので、ここを上流で止める方法で行きたいと思います! 止める場所は地が少しだけ、崖と若干の高台で、隘路的にくびれている、沼田インターの東。ここなら、水を切りつつ、兵の数も抑えつつ、退陣できると思います・・・。(山崎の戦いみたいですが・・・)こんなことを考えなら、お城や地形を楽しむのも、大人ならではの楽しみ方だと思います。

別途、周辺の温泉(老神温泉水上温泉、猿ヶ京温泉(江戸時代から続く丸一城跡にある湖城閣座敷童伝説のある生寿苑四万温泉の積善館豊島屋(岩櫃城含む))や、観光情報も記載していますので、参考にして頂きながら、沼田城にも足を運んでいただき、上記のような、大人の頭の体操をしてみては、いかがでしょうか? また、昔は、写真の通り、旧土岐家住宅洋館が、沼田城の中にあったのですが、令和2年に、”沼田市上之町1160-1”、に移転したとの事です。南東に徒歩15分程度の様ですので、脚を延ばしてみては、いかがでしょうか? (旧土岐家住宅洋館の詳細地図:https://goo.gl/maps/j3oh8SvSrZXJNpoy6)

尚、本ブログ別記事で、日本100名城や続日本100名城国宝5城現存12天守現存4御殿等のお城の分類と共に、姫路城彦根城松本城松江城川越城二条城熊本城高知城掛川城小諸城等々50以上のお城についても情報発信しており、以下一覧表の画像をクリック頂くとダウンロードされたPDFファイルより、リンクで各分類/各お城の個別ページにアクセスできますので、併せてご参照頂けますと幸いです。

(一部地図は、地理院地図を自身で加工し作成)

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