【はじめに:旧古河庭園の概要】
本日は、私達夫婦が、庭園好きになった “きっかけ” とも言える、 「若干小ぶりに思えるが、気品高く、たくみに高低差を活かし、洋館・バラ園パートと日本庭園パートのそれぞれを楽しむ事が出来る、旧古河庭園」をご紹介致します。
旧古河庭園に関する知識は、ほとんど持ち合わせておらず、正直、「古河虎之助氏により、大正時代に日本庭園も造られ、現在の形になった様で、洋館とバラが有名」程度しかありません。しかし、こちらの庭園は、初めて日本庭園の良さを感じた庭園です。
1万坪弱と、一般人にとっては、広大な広さですが、他の東京にある大名庭園(小石川後楽園:2.1万坪、浜離宮:7.6万坪(大名庭園と言うより「将軍庭園」と言うべきかも言しれませんが…)、六義園:2.7万坪)と比べると、少々小ぶりです。唯一近いのが、芝離宮の1.3万坪になると思いますが、こちらも好きな庭園の1つです。それぞれ行かれた事がある方であれば、イメージできると思いますが、広大な浜離宮は、もはや庭園と言うより公園ですし、小石川後楽園・六義園は、大名の威光を感じます。勿論、それはそれで素晴らしく見ごたえがあります。同時、こちら旧古河庭園は、上記の大名庭園とまた違った良さがあるとも思った次第です。
(それぞれ本ブログ別記事で紹介しておりますし、上記以外の庭園も記載しておりますので、最下部の一覧表より、お気に入りの庭園を探してみてください!(こちらのリンクからもPDFファイルの一覧に飛べますが…))
【旧古河庭園の地形的魅力と楽しむポイント】
「東京にある他の有名どころの大名庭園と比較した際の『違った良さ』」に関してですが、この旧古河庭園は、特に日本庭園の部分だけを見てみると、小ぶりながらも、何か違った印象があります。この旧古河庭園が小さいにも関わらず、魅力的に見えるのは、ずばり高低差だと思います(椿山荘も同様ですが・・・)。
「入口 → 洋館(上段) → バラ園(中段) → 日本庭園(下段)」が、いつものコースで、様々な季節に、もう何回行ったか分からないくらいですが、それぞれ、高低差があり、「洋館とバラ園は、セットのような感じ」で見えますが、「下段にある日本庭園は、上~中段にある洋館から見る事は出来ない」と言った意味です。
個人的には、この旧古河庭園に置いて、特に日本庭園が好きなのですが、洋館から日本庭園は、高低差がある上、木が生い茂っており、非常に見にくいのです。こういったこともあってか、日本庭園に出た際、解放感と共に感激するんだと勝手に思っています。また、特に、石灯籠と池の図が好きで、石灯籠が、庭園全体の気品を表している様に感じており、こちらの石灯篭の品格をみて、初めて他の庭園でも、石灯籠に目がいくに様になりました。言い換えると、兼六園を紹介する写真には、いつもといっていいくらいの確率で、独特の形をした石灯籠(徽軫灯籠)と池の構図が使われますが、あの感覚と同じ感覚、と言う意味です。
【最後に】
以上が、「若干小ぶりに思えるが、気品高く、たくみに高低差を活かし、洋館・バラ園パートと日本庭園パートのそれぞれを楽しむ事が出来る、旧古河庭園」をご紹介申し上げた内容になります。
大人になってくると、人それぞれの見方が出てくると思います。私達夫婦のケースは、上記の感じでした。皆様にもそれぞれ好みがあると思いますが、「その好みの発端は何だったんだろう?」など、考ええてみるも楽しい時間です。
皆様も機会があれば、この、若干小ぶりに思えますが、気品高く、たくみに高低差を活かし、洋館・バラ園パートと日本庭園パートのそれぞれを楽しむ事が出来る、旧古河庭園に訪れてみて、散策がてら、そんな事を考えてみては、いかがでしょうか?
尚本ブログでは、東京旧古河庭園、東京椿山荘、神戸相楽園、京都無鄰菴、高松栗林公園、熊本水前寺成就園、山梨恵林寺庭園、甲府常磐ホテルの庭園、平泉毛越寺庭園、名古屋徳川園、二条城二の丸庭園、川越喜多院の紅葉山庭園/中院の庭園、熱海の起雲閣、旧芝離宮恩賜庭園、小石川後楽園、清澄庭園、浜離宮、六義園、新宿御苑、日本三名園:金沢兼六園・岡山後楽園・偕楽園等、全国各地の庭園も紹介しており、「日本庭園のカテゴリ分け(庭園分類)」に関しても記載しております(更新中あり)ので、下記一覧表をご活用いただき、ご参照頂けますと幸いです。
(高低差の地図に関しては、地理院のWebサイトより、自身で高低差を設定し作成)