【はじめに】
本日は、東京都・調布市にある「深大寺とその周辺」のご紹介します。深大寺、並びにその周辺は、「歴史・地形・水の流れ・花々・食事等を楽しめる、大人散策には持って来いのエリア」なのです。
深大寺とその周辺エリアには、別記事で紹介しております、野川・国分寺崖線の大人散策の際に参らせて頂きました。野川・国分寺崖線の大人散策は、別記事の通りですが、①野川と多摩川の合流地・二子玉川付近~武蔵小金井駅、②武蔵小金井駅~西国分寺駅の2部構成(2日間の日程)で実施させて頂き、深大寺には、①野川と多摩川の合流地・二子玉川付近~武蔵小金井駅の際に、お邪魔させて頂きました。深大寺、神代植物園、深大寺城址とそれぞれ回らせて頂きましたが、野川・国分寺崖線の全体の行程がそれなりの距離であった為、少々駆け足での訪問となってしまいました。しかしながら、それぞぞれ回らせて頂くと、「歴史・地形・水の流れ・花々・食事等を楽しめる、大人散策には持って来いのエリア」だと改めて感じる事が出来、「ちょっと急いで回り過ぎたな…」と後悔してしまいました…。
また改めて、今度は時間を取って参らせて頂く予定で、その際に新たな情報(写真含め)取得時には、再度この記事の更新を想定しておりますが、現時点で共有できる、大人散策情報を以下に記載いたします。
【深大寺とその周辺の概要】
まずは、深大寺とその周辺の概要に付き記載いたします。
地理院の地図にて、自身で作成した地形図のわかるピクチャーを添付しますが、見て頂いた通り、深大寺・神代植物公園(旧深大寺境内)・深大寺城址は、「国分寺崖線のほぼヘリ」に位置しており、深大寺近辺のみ、小さな谷の様な場所にある事、ご理解頂けると思います。故に、深大寺には水が湧き、国分寺崖線の本当の突端には、城を築くには良い地形であった事もまた、ご理解頂けると思います。そんな特異な地形にある、深大寺・神代植物公園(旧深大寺境内)・深大寺城址につき、簡単に記載しますと、以下になります。
最初に「深大寺」ですが、Wikipediaには、以下の様にあります。
深大寺(じんだいじ)は、東京都調布市深大寺元町にある仏教寺院。天台宗別格本山で、山号は浮岳山(略)
「深大寺」の名称は、仏法を求めて天竺(インド)へ旅した中国僧の玄奘三蔵を守護したとされる水神「深沙大王」(じんじゃだいおう)に由来していると伝えられている。奈良時代の733年(天平5年)、満功上人が法相宗の寺院として開創したと伝える。東京都では浅草の浅草寺(縁起によれば628年開基)に次ぐ古刹である(略)
浅草寺と深大寺(御朱印も) 深大寺は湧水の多い国分寺崖線の崖面に抱かれるように立地し、現在でも境内に複数の湧水源を持つ。湧水を利用した「不動の滝」は「東京の名湧水57選」に選定されている(略)
崖線から湧き出す豊富な水は古くから田畑を潤し、人びとの素朴な信仰を集めてきた。深大寺によれば、水源地であるがゆえに霊場でもあったこの地が仏教の伝来以降あらためて注目され、“水神「深沙大王」”ゆかりの深大寺建立に至ったのではないかという。「深大寺そば」が付近の名物として発達したのも水の恵みと無関係ではない。蕎麦の栽培、そば打ち、釜茹で、晒しに湧水が利用されただけでなく、水車を利用してのそばの製粉も行われてきた(略)
https://ja.wikipedia.org/wiki/深大寺 深大寺の様子
別記事で紹介しました浅草寺に次いで、東京都で2番目に古いお寺で、733年開創との事。歴史を感じられずにはいられません。また、特異な地形が、長年人々の生活と信仰を支えてきた事も忘れてはいけないポイントだと思います。
次に、「神代植物公園」ですが、「かつては、深大寺の境内であったが、都内唯一として開園した植物公園との事で、ばら園、さくら園、うめ園、つばき・さざんか園、つつじ園等があり、1年を通じて、花々を楽しめる様」です。また、「大きな温室」もあり、めずらしい品種を見る事も出来ます。尚、有料エリアだけでなく、無料のエリアもあります。
そして、「深大寺城址」ですが、Wikipediaの力を借りますと、以下の様にあります。
深大寺城(じんだいじじょう)は、東京都調布市深大寺元町にあった日本の城。国の史跡。所在地は深大寺元町5丁目31-10。神代植物公園の附属施設である「水生植物園」内(略)
大永4年(1524年)1月、江戸城を北条氏綱に攻略された扇谷上杉朝興は、巻き返しを図るため、居城の河越城から頻繁に南武蔵に出撃。享禄3年(1530年)6月、朝興は深大寺城に、北条氏康は多摩川対岸の小沢城に陣を敷き、小沢原で合戦になった。(略)
現在の川越城本丸御殿と小田原城 (ほぼ関係ありませんが…) 扇谷上杉方としては、北条勢を多摩川で食い止め、かつ江戸城奪還を図るため、天文6年(1537年)4月、13歳で父・朝興の跡を継いだ上杉朝定は難波田弾正広宗に命じて深大寺城を増築した。しかしながら、同年7月、氏綱は深大寺城を迂回して河越城を直接攻め、朝定が松山城に敗走したため、深大寺城の軍事的価値が失われた (略)
https://ja.wikipedia.org/wiki/深大寺城
戦国時代、別記事で勝手な仮説を唱えております「日本三大奇襲」の1つ、河越夜戦の直前の扇谷上杉氏と後北条氏の戦いの最前線の1つであった事が伺えます(ちなみに、河越夜戦時に、松山城(武蔵国)に拠点を移していた上杉朝定と難波田弾正広宗(難波田城紹介中)は、討ち死にしてしまったと言われています…)。
【深大寺とその周辺での楽しみ方】
上記、深大寺・神代植物園・深大寺城祉に付き、簡単な概要を記載させて頂きましたので、この項では、「このエリアでの大人散策の楽しみ方」に付き、記載いたします。それぞれ以下に記載いたしますので、大人散策の参考になさって頂けますと幸いです。
・歴史に思いを馳せる
‐ 建造物/像をめでる
深大寺には、歴史的な仏像・建造物があります。特に「銅造釈迦如来倚像」、「梵鐘」、「山門」が有名の様です。
「銅造釈迦如来倚像」は、7世紀ごろの作と言われている古代の時代(1300年以上前)における仏像の様で「国宝」との事です。また、この「国宝・銅造釈迦如来倚像」は、釈迦堂で拝見でき(ガラス越しですが)、南北朝時代(600年以上前)に作られたと伝わる「梵鐘(国の重要文化財)」も拝見させて頂く事が出来ます。
同時に建物では、本堂も勿論立派ですが、深大寺で最も古い建造物は「山門」との事で、江戸時代(300年程前)に建てられた様です。こういった、歴史ある人の制作物を拝見すると、これらを作った人がどんな思いで作ったのか、思いにふけってしまいます。
‐ この地の戦いの歴史を考えながら散策してみる
上記、概要でも少々触れさせて頂きました通り、深大寺の南側の高台には、扇谷上杉氏が築城を命じたと伝わる、深大寺城址があります。扇谷上杉氏と後北条氏の戦いで有名なのは「河越夜戦」かもしれませんが、河越夜戦は「1546年」と言われている認識なので、それより20年程前(世代で言えば一代前)に戦の前線となった場所と理解できます。扇谷上杉氏から後北条氏に関東の支配権が移るの過程の舞台の1つが、深大寺城址と言って良いと思います。
尚、本ブログ別記事で、日本100名城や続日本100名城、国宝5城、現存12天守、現存4御殿等のお城の分類と共に、姫路城・彦根城・松本城・松江城・川越城・二条城・熊本城・高知城・掛川城・小諸城等々50以上のお城についても情報発信しており、以下一覧表の画像をクリック頂くとダウンロードされたPDFファイルより、リンクで各分類/各お城の個別ページにアクセスできますので、併せてご参照頂けますと幸いです。
・地形を感じる
実際にこの地を大人散策してみると、アップダウンが非常に多い事、ご理解頂けると思います。神代植物公園は、国分寺崖線の上にあり、一旦下った谷に深大寺、そして再度登った国分寺崖線の「ヘリ」に深大寺城址があり、その西から南にかけて野川が流れます。実際に散策頂くと、こういったダイナミックな地形があったからこそ、信仰が生まれ、人々の生活が営まれてきた事、理解・実感頂けると思い、これこそ大人散策と思って頂けると思います。
・水の流れを楽しむ
上記の通り、特異な地形により、美しい水が湧き、国分寺崖線の西側には、野川が流れる場所になった訳ですが、水の表情を楽しむのも、大人散策の醍醐味です。深大寺にある「東京の名湧水57選」に選ばれた「不動の滝」では、ダイナミックな流れを楽しみ、周囲の池では静寂を楽しむ事が出来、野川に出れば、穏やかな川のせせらぎと昔から続く人々の生活の営みを感じる事が出来ると思います。
・花々をめでる
(写真を撮り忘れてしまっていますが)神代植物公園では、季節に応じた花々を楽しむ事が出来ます。ばら園、さくら園、うめ園、つばき・さざんか園、つつじ園等、季節に応じて、花々を楽しむの事が出来るのは、日本ならではの事と思います。
・お蕎麦を楽しむ
そして深大寺でやはり外せないのは、「深大寺そば」。特異な地形により、湧水が湧きだすこのエリアで、お蕎麦が名物になるのも当然の事と思います。参道には、いくつもお蕎麦屋さんがありますので、このエリアを反映する食文化を味わう事こそ、大人散策には必要だと思います。
【最後に】
以上が、深大寺とその周辺に関する大人散策情報の紹介になります。
特異な地形故、湧水に恵まれ、人々の生活と信仰心をはぐくんできたこのエリア。また、戦国時代には軍事的にも活用されたこのエリア。現代では、その地形に基づいた環境を楽しみ、食し、憩いの場所となっている大人散策には、うってつけのスポットだと思います。
深大寺のみ、植物公園のみ、深大寺城址のみでも、それぞれ楽しむ事が出来ますし、野川の大人散策とセットですべて回られてみても楽しめるスポットだと思いますので、皆様も機会がありますれば、深大寺を中心としたこのエリアに脚をはこんで見てはいかがでしょうか?
尚本ブログでは、諏訪大社や熱田神宮、大宮氷川神社、川越氷川神社、川越喜多院、日光の二社一寺、久能山東照宮、浅草寺、深大寺、神田明神、大國魂神社等々、有名何処の神社仏閣に加え、日本三大怨霊 / 日本三大八幡 / 神社の社格 / 神社のカテゴリー分類と言った内容に関する考察の記事も記載しております。以下に、本ブログで記載した(一部記載が追い付いていない神社仏閣もありますが…)祭神の系統や社格(神社)や宗派(仏閣)といった切り口で、マトリックス上にまとめた一覧表を共有させて頂きますのでご参照頂けますと幸いです。また、今後調査や訪問を行い、本ブログで記載していきたいと思って折りますので、「更新中」である事を予めご容赦頂けますと幸いです(画像では見にくいので、クリック頂くとpdfのファイルが開く様になっております)。