【はじめに:川越観光にあたって】
私達夫婦の住まう街・川越。結婚して、川越に住み始め、30年くらいになりますが、まだ飽きません。さすがに30年ですので、大分色々な情報もたまりましたし、知り合いもかなり増えました。なじみのレストランもあれば、道はかなり詳しくなりました。川越の街の中も、郊外も、かなり足を運んでいますが、一向に飽きる気配がありません。
恐らくこれは、川越と言う街の持つ、歴史的根拠のある雰囲気であったり、情報の豊かさであったり、多種多様な楽しみ方があったりする為だと思います。故に、私達夫婦がこの約30年で感じた、川越の楽しみ方に付き、今回は、3回に分けて記載させて頂こうと思います。内容的には、①川越の雰囲気を感じるコース(本記事)、②川越を知るコース、③それぞれの楽しみ方で川越を楽しむ、の3つのパターンを想定しています。今回は、その1回目で、「①川越の雰囲気を感じるコース」を紹介させて頂こうと思います。
「①川越の雰囲気を感じるコース」とは、「川越が初めての方でも、楽しめる川越らしさ」を感じて頂きたいと思いが、前提にあります。「時の鐘と蔵の街、川越」なるフレーズをたまに聞きますが、川越の主役を巡って頂き、川越と言う街を肌で感じて頂いたと思っており、そう思いつつ想定したのが、以下のコースになります。スタートは、川越駅 or 本川越駅を想定していますので、地図と見比べながら、以下のコースを是非参考にしてみて下さい。簡単ですが、軽い説明も加えさせて頂きます。
【川越の時代毎の雰囲気を感じるルート】
①川越駅 or 本川越駅:スタート地点
JRか東武東上線をご利用なら「川越駅」。西武新宿線をご利用なら「本川越駅」の利用が宜しいと存じます。川越駅と本川越駅は、若干の距離がありますが、徒歩10分~15分の距離で、川越駅と本川越駅は、バス(100円程度)で、移動する事も可能です。
②クレアモール
川越駅の東口を出て北側に進むと、ほぼ歩行者天国の様な道で、クレアモールと言ういう商店街がつながっています。これを北に歩いていく訳ですが、本川越駅を降りた後に、やはり東の出口から、東側に進むと、同じクレモールに出る事が出来ます。クレモールは、にぎやかな通りで、小さなお店、飲食店からデパートまで、様々なお店があります。まさに「現代の川越」を感じながら散策していただければと思います。川越駅からであれば「1㎞ちょっと」、本川越駅からなら「5-600mくらい」進むと、大正浪漫通りの入口が見えてきます。ここは、川越日高線と言う通りで、若干広めの通りで、信号があります。また戻ってきますが、まずはここを右に行き喜多院に進みます。
③喜多院
大正浪漫通りの手前を右に曲がり、5分程歩くと、喜多院が右側に見えてきます(若干遠回りですが、一番間違えない行き方だと思います)。喜多院は、Wikipedia によると、以下の様にあります。
”(略) 埼玉県川越市にある天台宗の寺院。山号は星野山(せいやさん)。 (略) 毎年、正月三が日の初詣には埼玉県内の寺院の中では最も多い約40万人の参拝客が訪れる。(略) 平安初期の天長7年(830年)、淳和天皇の命で円仁(慈覚大師)が建立し、当初は無量寿寺と号した。(略) 慶長4年(1599年)、徳川家の尊崇が厚かった天海僧正が第27世住職として入寺し、寺号を喜多院と改めた” (略)
https://ja.wikipedia.org/wiki/喜多院
概要が見えるよう、「(略)」を入れさせて頂きましたが、一説には「明智光秀と同一人物」とも言われる天海が喜多院の中興の祖として有名で、由緒正しい歴史ある寺院である事、ご理解いただけると思います。ここでの見所は、別途入館券が必要ですが、寺務所の所から「①客殿(家光誕生の間)・書院(春日局化粧の間)・慈恵堂」すべてを回る事が出来、お庭も拝見することが出来ると言う事です。
また、「慈恵堂」の東側には「②五百羅漢」もあり(必ず1体はご自身に似た羅漢様がいらっしゃるそうです…)、南側に行くと、三大東照宮の一つとも言われる事がある「③仙波東照宮」(日光東照宮は別記事で紹介中)があります(通常中に入れませんが、策の外から見学できます)。少なくともここ喜多院では、この3か所(①客殿(家光誕生の間)・書院(春日局化粧の間)・慈恵堂、②五百羅漢、③仙波東照宮)を抑えて頂きたいと思います。
ちなみにですが、「喜多院の山門は東側」にあり、その入り口部分には「天海の像」もあり、「本殿の北側には天海僧正お手植えのご神木」があり、「本殿(慈恵堂)の脇には川越七福神の大黒天」を祀っておりますので、「喜多院の詳細情報・川越七福神」等と併せてご参照ください頂ければと思います。そして更に、皆様のご興味次第ですが、喜多院の周囲は、お隣の三大東照宮の1つとも言われる仙波東照宮を含め、堀に囲まれています。「もしかしたら喜多院は、川越城の出城だったのか?」と思える程立派な堀で、堀の底を散策する事も出来ますので、併せて大人散策されてみては如何かと思って折ります。
ちなみに、喜多院東側にある山門脇の「紋蔵庵」の「つばさかりん」は、おやつにおすすめです!
尚本ブログでは、諏訪大社や熱田神宮、大宮氷川神社、川越氷川神社、川越喜多院、日光の二社一寺、久能山東照宮、浅草寺、深大寺、神田明神、大國魂神社等々、有名何処の神社仏閣に加え、日本三大怨霊 / 日本三大八幡 / 神社の社格 / 神社のカテゴリー分類と言った内容に関する考察の記事も記載しております。以下に、本ブログで記載した(一部記載が追い付いていない神社仏閣もありますが…)祭神の系統や社格(神社)や宗派(仏閣)といった切り口で、マトリックス上にまとめた一覧表を共有させて頂きますのでご参照頂けますと幸いです。また、今後調査や訪問を行い、本ブログで記載していきたいと思って折りますので、「更新中」である事を予めご容赦頂けますと幸いです(画像では見にくいので、クリック頂くとpdfのファイルが開く様になっております)。
④大正浪漫通り
喜多院を後にしたら、来た道を戻って頂き、改めてクレアモールの延長線上にある、大正浪漫通りへ。ここでの見所は「大正を感じさせる建物」です。普通に商店街ですので、買い物や飲食を楽しんで頂いてもかまいませんが、「川越の雰囲気を感じる」がコースの目的なので、是非建物に目を配ってみて下さい。ここの通りの建物は、大正浪漫を感じさせるモダンなデザインの建物を見る事が出来ます。(川越近辺の洋館を別記事で紹介しております)
④-1 熊野神社
こちらの熊野神社に関しては、本ブログ別記事で、「狛犬ではなない『狛〇』」の1つとして紹介致しました。川越の観光地の真ん中にあり、大正浪漫通りからアクセスできるこちらの熊野神社の境内には、弁財天を祀る祠があり、その傍らに「狛蛇?」がいらっしゃいます。弁財天の神使は「蛇」。これにちなんでだと認識していますが、「撫で蛇様」とその脇に「狛蛇?」がいらっしゃいます(「熊野三山」については、別記事で紹介中)。
ちなみにこちらの熊野神社は、熊野神社と言うくらいなので、熊野三山ゆかりの神社という前提はあるのでしょうが、普通の神社と言うより「アミューズメント系神社」といった感じで、参道にそれぞれ勝手なネーミングですが「足つぼ参道」や「願掛け投げ和」、「かわいらしい八咫烏の絵馬」、「人に支えられる手水」、「月替わり御朱印」等、かなりの工夫を凝らしている神社といった印象を持っており、観光地川越の神社にふさわしい神社だと思っております。
更に本殿脇には、狛犬が控えていますが、屋根には鯉が控えていらっしゃいます。「狛鯉?」と言う訳ではないかもしれませんが、宜しければ、気に留めてみて下さい。
④-2 蓮馨寺(おびんづる様)
上記紹介しました熊野神社の直ぐ近くには、「おびんづる様で有名な『蓮馨寺』」があります(蓮馨寺は、川越七福神の福禄寿を祀るお寺でもあります)。蓮馨寺の参道には、昨今「HATAGO Coedoya」と言った宿泊施設・商業施設が出来、若い方が多くいらっしゃるエリアで、一方、寺院の方は、おびんづる様目当てで多くの観光客の方がいらっしゃいます。しかし、ここで紹介したいのは、おびんづる様は勿論ですが、本殿の屋根の上も。こちらの寺院には、「狛犬の様な神使」は見つけられませんでしたが、屋根の上に、「アクロバティックな格好ををした狛犬(瓦)?」を見る事が出来ます。「出初式の火消しの様なパフォーマンスを思わせる鬼瓦ならぬ獅子瓦?」ですので、「おびんづる様」は勿論ですが、是非屋根の上にも注目してみて下さい。(珍しい「狛犬」・「狛〇」に関しては、別記事で紹介しております)
⑤蔵通り(時の鐘)
大正浪漫通りを抜け、突き当りを左に行き、最初の信号を右に行くと、そこは「蔵通り」です。一番街とも言われる「川越の顔」とも言える通りです。こちらも基本商店街なので、買い物や飲食を楽しんで頂きたいのですが、大正浪漫通り同様、ここでの見所も間違えなく「建物」です。
まさに小江戸川越(実際に建てられた年代は、明治時代ですが…)と言われる所以の場所ですので、じっくりと楽しんでください。壁・瓦・鬼瓦・うだつ、どれも見ごたえ十分です。尚、駅から来て通りの中ほどの右側に『多くの方が川越と言って連想する建物「時の鐘」』は、あります。ここには登る事はできませんが、小江戸川越の風情を最も感じられるスポットですので、是非記念撮影し、江戸を感じてきてください。(別記事で建物としての「蔵」をよく理解できる、川越市立博物館を取り上げております)
⑥菓子屋横丁
蔵通りを北へ進んでいくと、”札の辻”と言う信号が出てきます。基本ここまででが、蔵通り・一番街と思っていただいて良いと思います。ここを左に行き、200m程進むと、左に菓子屋横丁が出てきます。恐らく200m位の通りですが、お菓子屋さんが軒を連ねています。すこし前に火災があり、北側の店舗は一部新しくなっていますが、昭和の駄菓子屋さんを思い出させる店舗が多くある通りです。大人になった今、子供の頃に果たせなかった、駄菓子大人買いのチャンス到来の場所ですので、是非足を踏み入れてみて下さい。また別記事では、「”うなぎ” も、Cafe も楽しめるWashoku大穀」も紹介して折りますし、「川越街道」・「川越児玉往還」に関しても別記事で紹介していますので併せてご参照頂き、川越の大人散策を楽しんで頂ければ幸いです。
⑦川越氷川神社
菓子屋横丁で「駄菓子大人買いの夢」を果たした後は、来た道をそのまま戻って頂き(そろそろ疲れる頃だと思いますが、その通り沿いの菓子屋横丁近くには休憩所もあります)、”辻の札”の交差点を、そのまままっすぐ東に突っ切って頂き、市役所を超え、もう少し行った所に、”郭町”と言う信号が出てきます。これを、左に曲がり、300mほど行けば、川越氷川神社です。
氷川神社のホームページによると、以下の様にあります。
”川越氷川神社は今から約千五百年前、古墳時代の欽明天皇二年に創建されたと伝えれらています。室町時代の長禄元(1457)年、太田道真・道灌父子によって川越城が築城されて以来、城下の守護神・藩領の総鎮守として歴代城主により篤く崇敬されました。 江戸時代に入ってのちも歴代の川越藩主より社殿の造営や特別の計らいを受けました。現在の本殿には緻密な彫刻が施されており、県の重要文化財となっています。 また、昔より縁結びの神様としての信仰を集め、人々のご縁を取り持ってまいりましたのは、お祀りしている五柱の神様(ご祭神)にあります”
縁結びの神様 川越氷川神社:安産、お宮参り、戌の日 (kawagoehikawa.jp)
別記事で記載していますが、有名な川越まつりは「川越氷川神社の神幸祭に併せて行われる祭礼行事で、国の重要無形民俗文化財として指定され、またユネスコの無形文化遺産に「山・鉾・屋台行事」の1つとして登録された」ものです。縁結びの神社としても有名な川越氷川神社、こちらも「川越の顔」ですので、是非足を延ばしてみて下さい。(別記事で「川越氷川神社の詳細情報」や総本社の大宮氷川神社等も紹介しております)
⑧川越城本丸御殿
本コースの最後に設定させて頂いたのは「川越城本丸御殿」です。川越氷川神社より、来た道をそのまま、”郭町”まで戻って頂き、その信号を左に行くと、すぐに川越城本丸御殿が、右側に見えてきます。こちらも別記事で記載していますが、日本に現存する御殿は4つしかなく(現存4御殿)、その内の1つがこの「川越城本丸御殿」です。個人的には、江戸城と兄弟城だと思っており、日本の歴史の中でも重要な建造物ですので、是非こちらは、お立ち寄り頂きたいスポットです。また目の前には、わらべ歌:「♪とうりゃんせ♪」の発祥の地とも言われる三芳野神社もありますので、併せてご見学ください。(川越城が舞台の1つになった「河越夜戦」における戦いの経過に付いても、勝手な個人的仮説を別記事で紹介しています)
【最後に】
以上が、「①川越の雰囲気を感じるコース」の紹介になります。このコースのすべてを徒歩で回ると、観光スポット内の移動も含めれば、10㎞以上にはなると思いますので、それなりにタフな大人散策になると思います。しかし、現在・昭和・大正・江戸(実際に蔵通りの建物が建てられた年代は明治時代ですが…)を感じ、神社仏閣を楽しむ事が出来る、「川越の雰囲気を感じるコース」だと思いますので、是非皆様も大人散策を楽しんで頂ければと思います。
書いていて、「ここまで来たら、こっちにも足を延ばしてほしい」と思える箇所も多々ありますが、まず川越の雰囲気を感じるコースである事を前提に記載していますので(それでも結構タフな散策コースになってしまっていますが…)、是非参考にして頂くと同時に、「②川越を知るコース」、「③それぞれの楽しみ方で川越を楽しむ」も参考にして頂き、「合わせ技」・「複数回での攻略」等も念頭に置いて頂き、旅のプランニングをして頂ければと思います。1日では、回りつくせない川越に、是非お越しください!(「川越のおすすめ大人レストラン」の情報も別記事で共有しています)
地図は、川越の蔵通り(一番街)の地図。また、上記全体図は、GoogleMapのキャプチャー画面から自身で作成。
以下、Googleマイプレイス(マイマップ)で作成した地図を、アプリ・GogleMpsで、位置情報をONにしてスマホでご利用頂くと、紹介したスポットを、自身の位置確認しつつ大人散策する事が出来ます!