石垣

【はじめに】

こちらのページでは、お城巡りの楽しみ方の1つと言われる「石垣」に付き、その分類を勉強しつつ、これまで自身が訪れたお城の石垣(同じお城内でも違いが多くある様ですが…)を分類してみようと思います

歴史好きの私達夫婦は、松本城彦根城浜松城金沢城熊本城等々、これまでそれなりの数のお城を巡ってきましました。正直まだまだの数ですが、回っているうちに様々な情報や楽しみ方を耳にしてきました日本のお城には、様々特色があり、歴史的背景があり、規模も違うお城ですが、それぞれの魅力が詰まったスポットである事をいつも感じております。私達夫婦の思考回路でお城を見てしまうと、どうしても築城主やその歴史的背景、地形、縄張りに気を取られてしまいますが、回っているうちに「石垣」もお城巡りを楽しむ上で、魅力的な切り口の1つであると、耳にする事があり、実際にその視点で見てみると、「中々面白いではないか!」と思った次第です

しかしながら、石垣をどう見ればよいのか?」と言う切り口を持ち合わせていない為、今回、石垣の分類をちょっと調べて見た上で、(全てではありませんが…)これまで巡らせて頂きました、お城の石垣を分類してみようと思った次第です。

以下に、「石垣の分類」と「石垣を分類した実例」をそれぞれ紹介致します。何分、石垣初心者の為、分類に対する理解その物や実例における分類等、間違いがあるかもしれませんが、この部分はご了承いただき、今後のお城巡りの1つの楽しみ方として自身で取り入れさせて頂くと同時に、皆様のお城巡りにおける参考としても、お役立ちできれば幸いと存じております。

【「石垣」の分類】

早速ですが、石垣を分類する方法を、Webや書籍で調べてみました。石の加工方法、積み方、年代等それなりの切り口がある様ですが、自身が最も腑に落ちた切り口として、下記のマトリックスの考え方が、腑に落ちました縦軸に石の積方(横目地がそろっているか否か)、横軸に石の加工度合(基本自然石・それなりに加工・きれいに加工)をマトリックスで組んで、6つに分類する方法の様です。その他、発展・変則系で、谷積(=落積)、亀甲積等もある様ですが、自身が初心者と言う事もありますので、基本「マトリックスで6分類する方法」で、こちらのページでは記載いたします。(それ以外の方法も、Wikipediaより、以下に引用させて頂きますが…)

  1. 野面積/布積 : 基本自然石横目地を通して積む   
  2. 野面積/乱積 : 基本自然石を積むが、横目地は通っていない   
  3. 打込接/布積 : 加工した石横目地を通して積む    
  4. 打込接/乱積 : 加工した石を積むが、横目地は通っていない    
  5. 切込接/布積 : 綺麗に加工した石を隙間なく横目地を通して積む    
  6. 切込接/乱積 : 綺麗に加工した石を隙間なく積むが、横目地は通っていない

その他の積み方は、Wikipediaより、以下に引用いたします。

(略) 算木積み(さんぎづみ)   
石垣の出角部分(隅石)の積み方である。慶長10年(1605年)前後に用いられて以降、城郭の石垣に見られる。長方体の石の長辺と短辺を交互に重ね合わせることで強度を増している。   

谷積み(たにづみ)  
平石の隅を立てて積む積み方で、落積み(おとしづみ)ともいう。長方形の平石を用いる例もある。1800年代中期以降に見られ、城石垣ではその多くは近代の造営であるという。またこの積み方は昭和年間に至るまで道路工事で使われ、現在でも多く見ることができる。  

亀甲積み(きっこうづみ)    
石材を六角形に加工して積み上げる切込み接ぎの石垣の一種である。亀の甲羅の模様に見えるためこう呼ばれる。力が均等に分散するため、崩れにくいが、江戸後期に低い石垣に用いられた例のみである。沖縄のグスクでは、相方積みともいわれる。   

玉石積み(たまいしづみ)    
玉石を用いた積み方。頑丈でないため石垣を高くすることはできない。   

笑い積み(わらいづみ) 
大石の周りに比較的小さな石を積む積み方  (略)

https://ja.wikipedia.org/wiki/石垣の積み方

【「石垣分類」の実例】

上記、勉強させて頂きました積み方をベースに、これまで参らせて頂きましたお城の石垣を分類させて頂きました。以下写真と併せてご参照頂ければと思います(間違いあったらすいません…)

野面積/布積 : 松本城天守台 / 浜松城天守台 

野面積/乱積 : 小諸城天守台/  高松城天守台  

打込接/布積 : 名古屋城天守台 / 熊本城天守台 

打込接/乱積 : 上田城 東虎口櫓門 / 彦根城天守台 / 甲府城中堀の石垣  

切込接/布積 : 江戸城天守台 / 江戸城平川門 

切込接/乱積 : 金沢城石川門 / 江戸城桜田門 / 名古屋城 正門 (旧 榎多御門)

【最後に】

以上が、お城巡りの楽しみ方の1つと言われる「石垣」に付き、その分類を勉強しつつ、これまで自身が訪れたお城(全てではありませんが…)の石垣を分類させて頂きました内容になります。

実際に分類してみると、「横目地通っている様にも見えるし、そうでもない気がする…」や「石の加工度合や隙間の感じが微妙で、打込接か切込接か迷う…」と言った感じで、どちらに分類すべきか迷うものが多い事や、同じお城の中でも様々な分類の石垣があったりと、「お城巡りの1つの切り口として石垣に焦点を置くのも楽しいかも…」と思った次第です。

今後、お城を巡る際、石垣にも注目して拝見させて頂き、少しづつでも「石垣を見る目」をバージョンアップさせて頂き、より楽しめるお城巡りを実現させて頂こうと思っておりますので、皆様の気が向くようでしたら、石垣にも注目し、お城巡りを楽しんでみてはいかがでしょうか? 

尚、本ブログ別記事で、日本100名城や続日本100名城国宝5城現存12天守現存4御殿等のお城の分類と共に、姫路城彦根城松本城松江城川越城二条城熊本城高知城掛川城小諸城等々50以上のお城についても情報発信しており、以下一覧表の画像をクリック頂くとダウンロードされたPDFファイルより、リンクで各分類/各お城の個別ページにアクセスできますので、併せてご参照頂けますと幸いです。

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